3分で分かる『先祖探偵』のあらすじ&ネタバレ解説・感想まとめ

先祖について調査する新感覚探偵小説『先祖探偵』。今回はこの小説のあらすじを簡単に紹介した上で、おもしろい点をネタバレ考察し、感想もまとめました。また作者の新川帆立さんが書いた作品はこれまで多くドラマ化されているので、その点についても言及しています。

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新川帆立の小説『先祖探偵』とは

書名 先祖探偵
作者 新川帆立
出版社 角川春樹事務所
発売日 2022年7月18日(Kindle版)
ページ数 266ページ(Kindle版)

作者の新川帆立さんは、今注目される若手ミステリー作家の一人。デビュー作の『元彼の遺言状』と『競争の番人』が立て続けに月9ドラマで映像化されるなど、次々とヒット作を生み出しています。

『先祖探偵』は依頼人の先祖を調査しつつ、自分自身の母の居場所も探している探偵が主人公。さまざまな理由で依頼してきた者の先祖を調査していくうちに、ある意外な事実に行き当たる、という短編集です。

※『先祖探偵』は以下に当てはまる人におすすめ!
・自分の先祖に興味がある人
・ドラマ『元彼の遺言状』や『競争の番人』が好きだった人
・新感覚の探偵小説を読みたい人

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3分で分かる『先祖探偵』のあらすじ【※ネタバレなし※】

先祖探偵である風子のもとには、自分の先祖を調査してほしいという依頼人が押しかける。「先祖に武田信玄がいるはずだ」「家族史を調べる娘の宿題を手伝ってほしい」「先祖供養ができていないから子どもが取り憑かれている」など、依頼人の調査動機は様々だ。

風子は先祖を調査していくと、ある意外な事実にたどり着く。風子は依頼人の調査をする中で、自分自身の母親が誰なのか、そしてどこにいるのかも知りたいと思っていて…。

第一話 幽霊戸籍と町おこし

風子のもとに、今年で百十一歳になる男性を探してほしいと依頼がくる。生きていれば日本最高齢となるので、宮崎市の職員が表彰したいと思っているようだ。だが、風子は戸籍だけが残っている「幽霊戸籍」の状態になっているのではないかと考える。

それでも調査をしてほしいという依頼人。風子は男性を探しにわざわざ宮崎から東京まで訪ねてきたという市役所職員のことが気になって…。

第二話 棄児戸籍と夏休みの課題

風子の事務所に親子が訪れてきた。娘が学校の課題で家族史を調べることになり、その宿題を手伝ってほしいと言う。父方の先祖を調査することになり、風子に娘も同行することになった。

数日間調査した後に、母親の方から娘が失踪したと連絡が入った。風子は母親と先祖が住んでいた京都府亀岡市へと向かう。そこで母は娘が先祖を調べていた本当の目的を知る…。

第三話 焼失戸籍とご先祖様の霊

風子のもとに、失踪中の喫茶店「マルボーロ」女主人・昌子から会えないかと連絡がきた。昌子の甥っ子が何かに取り憑かれているようで、きちんと先祖供養するために先祖を調べてほしいと言う。

調査中に山火事で古い戸籍が焼失していたことが判明した。それでも分かる範囲で戸籍をたどろうとする風子だが、実はその山火事と今回の出来事が関連していると分かり…。

第四話 無戸籍と厄介な依頼者

風子は調査報告で訪れた、横浜市のドヤ街で戸籍が無い男と出会う。自分が日本人であることを証明する資料が欲しいために、先祖を調査したいと言う。厄介な依頼者だが、見捨てることができずに調査を請け負うことにした。

依頼人には弟がいて、弟は戸籍を持っていた。情報をもとに、風子は依頼人の母へ会いに行く。そこで母のもとに別の探偵が調査をしにきていると知り…。

第五話 棄民戸籍とバナナの揚げ物

バスコダガマ探偵事務所の高里准一から、「フーコ」という人物を探している男性がいると聞いた風子。その男性のもとを訪ねると、人違いだと思い当たる。落胆したのも束の間、風子は二人の男に襲われる。

風子は、襲ってきた男たちが発言したある人物の名前が気になる。そんな中、訪れた日本定住資料館に飾られた写真の中に自分と瓜二つの女性を見つけて…。

『先祖探偵』の主な登場人物まとめ

『先祖探偵』に登場する主な人物をまとめました。
邑楽風子(おうらふうこ)
先祖を探す専門の探偵業を行う。自分自身も先祖を探している。

戸田康平(とだこうへい)
探偵事務所の下の階の喫茶店「マルボーロ」店主。昨年の秋に突然、妻が出ていった。

・戸田昌子(とだまさこ)
戸田康平の妻。失踪したが、風子とはこっそり会っている。

・高里准一(たかさとじゅんいち)
バスコダガマ探偵事務所に所属する探偵。第四話から登場。

【第一話】
・甲斐裕翔(かいゆうと):曽祖父を探してほしいという依頼人
・黒木駿(くろきしゅん):宮崎の市役所職員

【第二話】
・太田瑠衣(おおたるい):学校の課題で家族史を調べている
・太田萌(おおたもえ):瑠衣の母。娘の宿題を手伝ってほしいという依頼人

【第三話】
・戸田裕美(とだゆみ):戸田昌子の義妹
・戸田諒(とだりょう):裕美の息子。謎の発作を起こしている

【第四話】
・西口健司(にしぐちけんじ):戸籍が無い男。日本人であることを証明したい
・西口雄二(にしぐちゆうじ):健司の弟。戸籍を持っている

【第五話】
・ホルヘ・パルマ:フーコを探していると言う人物
・ペドロ:邑楽町でシュラスコのお店を経営する人物

『先祖探偵』のネタバレ解説&考察まとめ

『先祖探偵』のおもしろさをさらに深掘りするために、ここからは考察をしていきます。一部ネタバレありとなるので、その部分はクリックしないと全て読めない仕様にしています。ネタバレしても大丈夫な方だけ読んでみてください

先祖を調査してほしいという依頼人の動機がおもしろい!

読者の皆さんも先祖について知りたいと思ったことは一度はあるのではないでしょうか?しかし探偵に頼むとなると、それなりに費用がかかります。そうまでして先祖を調査したいと思う人の動機は何なのでしょう。

『先祖探偵』に登場する依頼人が、調査してほしいと思う動機は様々。「夏休みの宿題を手伝ってほしい」「先祖供養をしたい」「先祖に偉人がいるか確かめたい」などの理由で、依頼してきます。

しかし依頼人の中では表向きの理由を述べるだけで、実は本当の目的がある場合も。筆者が個人的に気に入っている第二話でも、表向きは「宿題を手伝ってほしい」という理由でしたが、本当の目的は別にありました。

第二話の結末がネタバレしていいから続きを読みたい方はこちらをクリック!

第2話で依頼してきた少女は「夏休みの宿題を手伝ってほしい」という名目でしたが、実は先祖を調査していくうちに、自分が父親と血がつながっていることを証明したいと考えているのでした。

少女は母親が浮気しており、さらに少女の父が実の父親ではないかと疑っていると気づいていました。そこで自分の父方の先祖を辿っていくことで、自分との共通点を見つけ出し、戸籍上の父が本当の父親で間違いないと証明したかったのです。

そんな少女の健気な気持ちを理解した母親。そしてそんな親子の姿を見た風子。それぞれの心情に感情移入すると、さらに深い読み応えが得られるでしょう。

先祖を調査していく過程がスリリングで楽しい!

先祖を調査するには主に戸籍を辿っていく手段がメインになるのですが、ただ役所に行って取り寄せれば終わりという訳ではありません。第3話では戸籍が山火事で焼失するなど、なかなか一筋縄ではいかない調査になるのです。

また第4話のタイトル「厄介な依頼者」というのが示すように、依頼者は一癖も二癖もある者ばかり。また調査する中でトラブルに巻き込まれることも。途中でギャングに襲われるシーンなんかもあり、ひきこまれました。

刑事事件などに比べ地味そうな分野ですが、意外にもスリリングな展開で楽しめる、探偵小説に仕上がっています。

調査先で食べるごはんがどれもおいしそう!

先祖を調査していく中での見どころの一つが、遠征先でのおいしそうな食事です。第1話では宮崎県に遠征するのですが、地元の定食屋でおいしそうな郷土料理を食べています。個人的には第5話での沖縄県の料理も特に興味をそそられました。

この件について、作者の新川帆立さんがインタビューの中でこう語っています。

(風子が)全国各地に行く構成にしたのは、取材と称して毎月旅行をしようと思ってだった
引用:『元彼の遺言状』『競争の番人』の作者・新川帆立が語る 新作『先祖探偵』の創作秘話 | 対談・鼎談 | Book Bang -ブックバン-

作者が旅行ありきで楽しみながら書いた本だったのですね。主人公が各地でおいしそうな料理を食べているのも納得です。読者の方々はぜひ、作中の料理にも注意しながら読み進めてみてください。

風子の親は?真実を知ったラストの場面が素晴らしい!

風子は依頼人の先祖を調査しながら、自分自身の母親についても調べていきたいと考えています。1話進むごとに自分を産んだ親の情報がだんだんと明らかになっていき、第5話でいよいよ真実が判明していきます。

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風子の母は実は戸籍を持たない棄民でした。母が娘を手離したのは、娘を棄民ではなく棄児とするため。棄民のままだと戸籍を取得するのが困難であり、棄児として施設に預けられれば戸籍を入手しやすくなるという理由から、泣く泣く娘のもとを去ったのでした。

風子はその事実を知った時、戸籍なんていらないから母と一緒にいたかったと思います。しかし、だんだんと考えていくうちに、以下のように思い至ったのです。

自分がどこからきた存在なのか、先祖とのつながりを知るだけで、地に足をつけていられる。それで十分だった。
引用:『先祖探偵』289ページより

母親が見つかったことで一段落ついた風子ですが、それでもやはり先祖探偵の仕事を続けたいと思うのでした。

これまで風子は、人は孤独なのが当たり前だと思っていた。どんなに友達がいても、家族がいても、一人同士が寄り添っているにすぎない。そう考えていた。
だが孤独であることは、どだい無理なのかもしれない。人の縁の中でしか人は生まれないし、生まれた瞬間から人の縁に組み込まれる。それは鬱陶しい蜘蛛の巣のようでもあり、大海に投げ出された救助ロープのようでもある。
引用:『先祖探偵』289ページより

感動的な結末は涙なしには読めないでしょう。

『先祖探偵』を読んでみた感想

ここからは『先祖探偵』の感想をまとめます。まずは筆者の感想を述べた後に、読者の評価やレビューをあげていきます。まだ作品を読んでない人は、ぜひ参考にしてみてください。

【筆者の感想】母親を探す主人公のキャラが魅力

ハイペースで作品を発表している作者ですが、どれも趣向が違っていて手を抜いている感じではないのがまず凄いなと感じます。今作も最後まで飽きずに熱中させられました。

新川帆立さんの小説で共通していることの一つに、主人公が魅力的だということが言えます。デビュー作の『元彼の遺言状』は高飛車な弁護士、『倒産続きの彼女』はぶりっ子キャラの弁護士、『競争の番人』は正義感の強い公正取引委員会職員と、どれもキャラが立っていて、惹かれました。

『元彼の遺言状』のあらすじをチェックする
『倒産続きの彼女』のあらすじをチェックする
『競争の番人』のあらすじをチェックする

今作『先祖探偵』でも主人公の風子がとても魅力的。先祖を探しに来る一風変わった依頼人、下の階の喫茶店主人、その妻で失踪中の女性などとのやりとりで、彼女の優しい人柄が伝わってきます。

家族の優しさをあまり感じられなかった彼女だからこそ、他人に対して人一倍優しいのだろうなと思いました。物語が進むにつれ、彼女の家族のことがだんだん分かっていくのですが、できるだけ良い結末を迎えてほしいと願わずにはいられませんでした。

【みんなの感想や評価】先祖を調べていく姿が魅力的だった

ストーリー・文書ともとてもよく、一気に通読することができます。また、ストーリー展開の中で、一般にはなじみが薄い戸籍や戸籍調査について平易に書かれていて、これらに関する入門書としても使える良い内容だと思います。
引用:Amazon

『先祖探偵』はドラマ化される?キャストを予想してみた

『元彼の遺言状』と『競争の番人』がどちらも月9ドラマとして映像化された新川帆立作品。今作『先祖探偵』もさっそくドラマ化の期待が高まります。現時点でもし本作が映像化されたら主要キャストはどうなるか、予想してみました。

邑楽風子:土屋太鳳
・戸田康平:松坂桃李
・戸田昌子:満島ひかり
・高里准一:北山宏光

いかがでしょうか。皆さんもどの俳優が当てはまるか想像してみてください。

『先祖探偵』の続編は?作家本人がインタビューで語った今後とは

『先祖探偵』は名作だけに一作だけで終わるともったいないと感じたのは筆者だけではないはず。ご安心を。作者の新川帆立さんはインタビューの中で続編についての意気込みを語っています。

続けたいですね。全国四十七都道府県、行きたいです。
引用:『元彼の遺言状』『競争の番人』の作者・新川帆立が語る 新作『先祖探偵』の創作秘話 | 対談・鼎談 | Book Bang -ブックバン-

『先祖探偵』では先祖を調査する際に風子が全国いろんなところを旅しますが、作者の新川帆立さんも取材旅行を楽しみながら執筆したいと語っています。自分が住んでいる都道府県も旅してくれるのかなと期待しながら続編を待つのもいいですね。

まとめ:『先祖探偵』は自分のルーツを辿る新感覚の探偵小説だった

いかがでしたか?『先祖探偵』の特徴を以下にまとめました。

・先祖調査を扱った珍しい探偵小説
・主人公の風子の母は見つかるのか?ラストが切ない
・調査先で出てくる料理がどれもおいしそう
・続編やドラマ化に期待したくなる作品

以上です。まだチェックしていない方は、ぜひ読んでみてください!

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