今回は『女王様の電話番』(著:渡辺優)のあらすじや感想などを紹介します。さらに、タイトルの意味や、漫画の存在、ラストシーンのネタバレ考察(解説)、映画化やドラマ化の可能性、筆者のレビュー、読者の口コミなどについてもまとめました。
【第174回直木賞候補作】渡辺優の小説『女王様の電話番』とは
| 書名 | 女王様の電話番 |
| 作者 | 渡辺優 |
| 出版社 | 集英社 |
| 発売日 | 2025年8月26日 |
| ページ数 | 320ページ |
作者の渡辺優は、2015年に「ラメルノエリキサ」で第28回小説すばる新人賞を受賞し、翌2016年に小説家デビューを果たした作家です。これまで10冊以上の単行本を敢行しており、本作『女王様の電話番』で第174回直木賞候補に選出されました。
【直木賞ノミネート】選考会も近づいて参りました。未読の方はこの三連休でぜひ、渡辺優さんの『女王様の電話番』をご高覧くださいませ。もしも応援くださったら、これに勝る喜びはありません。#直木賞候補 #女王様の電話番 https://t.co/MyQk0DfvSh pic.twitter.com/ZjdAGoILP7
— 集英社文芸書 (@shueisha_bungei) January 10, 2026
『女王様の電話番』は、女王様を派遣する風俗店の電話番を務める女性・志川が主人公。推しの女王様を捜索するなかで、物語は思わぬ方向に進みます。また、志川はアセクシャルな内面を持っており、お互いに好意を抱いていた男性とのやりとりも読みどころの一つです。
※『女王様の電話番』は以下に当てはまる人におすすめ!
・派遣型風俗店の電話番が巻き起こす物語を読みたい人
・アセクシャルな内面を持つ人の心情を知りたい人
・第174回直木賞の候補となった話題作をチェックしたい人
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3分で分かる『女王様の電話番』のあらすじ【※ネタバレなし※】
私(志川)は、「女王様」を派遣する風俗店「ファムファタル」の電話番として働くことになった。推しの女王様である美織さんと接近し、食事をすることになったが、その直前に美織さんが失踪してしまう。
オーナーや周囲の電話番はよくあることと取り合わないが、私はどうしても美織さんの行方が気になる。美織さんが接客した常連客に密かにコンタクトをとったり、美織さんと接点があるアイカ女王様に話を聞いたりして捜索していくが……。
また、私にはある秘密があった。好きな男性がいてもセックスができないアセクシャルなのだ。かつて働いていた会社では、星先輩と距離が近づくもセックス直前でぎくしゃくしてしまい、同僚の吉野ちゃんからも嫌われてしまう。ある日、吉野ちゃんから連絡が来て……。
『女王様の電話番』の主な登場人物まとめ
『女王様の電話番』の主な登場人物についてまとめました。
【ファムファタル】
・私(=志川):本作の主人公。新入りの電話番。アセクシャルな内面を持っている
・歌:電話番。おしゃれな雰囲気の学生
・しょう子:電話番。昼間は検査技師として眼科勤務
・美織:女王様。年上の美女でありながら、少女のような無邪気な面も持っている
・アイカ:女王様。22歳。美織さんと接点があった
・篠田:オーナー。経営についてドライな感覚を持っている
・石原:美織さんがお気に入りの常連客。76歳のおじいさん
・松村:美織さんが失踪した日に美織さんを指名した客
・花咲:美織さんが失踪した日に美織さんを指名した客
【M不動産(志川が以前勤めていた会社)】
・星:志川の元先輩。お互いに好意を抱いていたが、ぎくしゃくしてしまう
・吉野:志川の元同期。志川の星への思わせぶりな態度に憤る
【志川の友人】
・真梨:高校と大学の同級生。彼氏がいる
・あすみん:高校の同級生。数年前に風俗店で働いていた
・莉子:彼氏の浮気は絶対に許さないと思っている
『女王様の電話番』のネタバレ解説&考察まとめ
ここからは『女王様の電話番』の魅力を深掘りするために、タイトルの意味、作品の魅力、ラストシーンのネタバレ考察などを行います。
タイトル「女王様の電話番」の意味とは?
主人公の志川は、女王様を派遣する風俗店「ファムファタル」で電話番を務めています。タイトルはまさしく主人公の置かれた状況を形容しているといえるでしょう。
性的興味を満たそうとするお客さんと声だけでやりとりする特殊な環境ですが、推しの女王様の失踪を機に、そのルールを破ってお客さんと直接会ったり、女王様とコミュニケーションをとったりする、先の分からない展開が読みどころの一つとなっています。
『女王様の電話番』の試し読み漫画がXにて公開中
『女王様の電話番』は小説作品ですが、試し読みとして導入を描いた漫画が、出版元の講談社のXアカウントにて公開されています。マツモトトモさんによるコミカライズです。
□■新刊試し読みマンガ公開■□
『女王様の電話番』8/26発売
━━好きだけど、触れあうことはできない。そんな自分は異端者なのだろうか。
恋愛が支配する世界で、惑い悩むアセクシャルの主人公。
今、いちばんぶっ刺さる「溺愛小説」!
本編試し読みはリプライから!
(1/2) pic.twitter.com/kcUU0xgjoP— 集英社文芸書 (@shueisha_bungei) August 26, 2025
読むきっかけをつかみやすいので、ぜひチェックしてみてください。
『女王様の電話番』のラストシーンをネタバレ考察(解説)!
ここでは『女王様の電話番』のラストシーンについて考察(解説)した内容を記します。ネタバレとなるので、最後まで読んだ人だけ以下をクリックしてチェックしてみてください。
ネタバレしていいからラストシーンの考察(解説)を知りたい方はこちらをクリック!
【ラストシーンの大まかなあらすじ】
美織さんから久しぶりに電話がかかってきて会うことになった。私はそこでアセクシャルだと明かすと、肯定的な意見をもらえる。私は美織さんとそっと抱き合った。また、星先輩との間にはやはり認識のずれを感じ、交際の申し込みを断った。
これまでの私はセックスのある世界の待っている先には地獄があると思っていたが、美織さんとの出会いを通じて、天国もあるのだと実感するのだった。
【考察】
美織さんはやはり決して聖人ではなかったものの、志川に大きな気づきを与える存在であった。星先輩と交際とはいかなかったが、希望のある結末となっており、余韻を持った良い終わらせ方だったのではないだろうか。
『女王様の電話番』は映画化・ドラマ化される?
『女王様の電話番』は、実写化を期待したくなる作品ですね。その場合、分量的にはドラマというよりは映画化の方が適しているかもしれません。邦画では風俗を扱った作品も少なくないため、本作も映画化されたらじっくりとテーマを考えさせるようなものとなりそうです。
もし実写化したら、キャストはどうなるでしょう。主要どころだけ予想してみましょう。
・志川:小芝風花
・美織:吉瀬美智子
・アイカ:南沙良
・石原:市村正親
・星:坂口健太郎
・吉野:鳴海唯
皆さんはどのようなキャストを予想しますか?
『女王様の電話番』を読んでみた感想
ここからは『女王様の電話番』を読んでみた感想を書いていきます。また読者のレビューも合わせてまとめました。
【筆者の感想】難しいテーマに果敢に挑戦した作品
風俗店の電話番を務める主人公がアセクシャルという、舞台設定と主人公の内面の組み合わせの妙が大きな魅力でしょう。アセクシャルがテーマの作品といえば、NHKドラマ「恋せぬふたり」が良作として挙げられますが、難しいながらも可能性のあるテーマだと思います。
最後は安易に一つの結論に至らなかったのは美点だと思いますが、同時に主人公が今後どのような人生を辿っていくのかは気になります。できれば続編を期待したいところです。
さて、本作は直木賞の候補作品となっているので、受賞予想もしておきましょう。アセクシャルというテーマに果敢に挑戦し、一つの物語を作り上げている点は評価されるでしょう。一方で、各登場人物の心情にもう一歩踏み込んでほしいという意見も出てきそうです。
全体的には過半数ほどの票は集まらず、受賞の可能性は難しいのではないかと予想します。
受賞予想:ー(なし)
【みんなの感想や評価】他人を理解する難しさ
続いて読者がSNSやレビューサイトに投稿した感想や口コミをいくつか紹介します。
『女王様の電話番』渡辺優/著
SM嬢の電話番として勤務する女性が主人公。人との関わりはなにか、男女で性欲がない関係はないのか。いま、実際に悩んでる俺には刺さりました。読書垢って女性が多くて男性の自分はなかなか踏み込めないのが悩みで本当に難しい。#読了#渡辺優#読書垢とつながりたい pic.twitter.com/QZ7Mhc7P4R
— 干し椎茸 (@p3UWCl233i34272) December 27, 2025
『女王様の電話番』 渡辺優
めちゃくちゃ面白かった!この世は「スーパー⚪︎ックスワールド」だ。マジでそれ。消えた女王様を探すちょっとミステリー要素もありつつ、出てくる人物がみんな光ってる。ハッとさせられる事も多く、他人を理解する難しさを考えました。直木賞とって欲しい!#読了 pic.twitter.com/OXNxoXU6FI— ららふぇる (@Lala_fell_Noah) December 24, 2025
性的興味がないのに、性サービスの電話受付仕事をすることになるという設定が面白い。美織女王様というどうも腹黒そうな年増風俗嬢にあっさりだまされているような感じも面白い。「この世はスーパーセックスワールドだ」という強烈な認識も非常に偏りつつ真実の一面を言い当てていて良かった。
引用:Amazon
『女王様の電話番』読了!
すごく刺さった…!
誰かへの好きを自動的に恋愛や性愛に結びつける世の中にいて、自分は「異端者」ではないかと思い悩む主人公を、アセクシャルとは言えない自分がわかる!と言っていいのか戸惑いはあるけど、恋愛や性愛が蔓延る世界への馴染めなさには強く共感しました… pic.twitter.com/qTJlkgi418— 青空レモン@読書 (@lemon_cider_637) December 20, 2025
まとめ:『女王様の電話番』は風俗店の電話番を舞台にした小説だった
いかがでしたか?『女王様の電話番』の特徴を以下にまとめました。
・第174回直木賞候補作(受賞予想はー:なし)
・派遣型風俗店の電話番を務める女性が主人公
・アセクシャルについて理解を深めるきっかけになる
以上です。まだチェックしていない方は、ぜひ読んでみてください!
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