3分で分かる『ハンチバック』のあらすじ&ネタバレ解説・感想まとめ【第169回芥川賞受賞作】

衝撃的な内容で話題沸騰の小説「ハンチバック」(著:市川沙央)が第169回芥川賞を受賞しました。今回はこの本のあらすじや感想を紹介し、さらにタイトルの意味、本人のインタビューをふまえての考察、ラストシーンの評価や筆者の解釈などをまとめました。

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【第169回芥川賞受賞作】市川沙央の小説「ハンチバック」とは

書名 ハンチバック
作者 市川沙央
出版社 文藝春秋
発売日 2023年1月14日
ページ数 96ページ
初出 『文學界』5月号

第128回文學界新人賞受賞作にして、第169回芥川賞も受賞した「ハンチバック」。作者の市川沙央さんは、筋疾患先天性ミオパチーによる症候性側弯症および人工呼吸器使用・電動車椅子当事者であり、そんな自身の経験を多分に投影した小説でデビューしました。

「ハンチバック」の主人公は、背骨がたわむ重度障害を患っている釈華。赤裸々な内容を綴ったSNSアカウントがグループホームの男性職員にバレたことで、思わぬ事態を導くというストーリーです。

※「ハンチバック」は以下に当てはまる人におすすめ!
・衝撃的な内容の小説と出会いたいと思っている人
・むき出しの言葉の力や性描写を味わう勇気がある人
・第169回芥川賞を受賞した話題作をチェックしたい人

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3分で分かる「ハンチバック」のあらすじ【※多少のネタバレあり※】

背骨がS字にたわむ重度の病を患っている井沢釈華は、人工呼吸器が欠かせない生活を送っている。普段はグループホームで某有名私大の通信課程でオンラインの授業を受けたり、コタツ記事(取材せずにネット上の情報だけで書ける記事)を書いたりしている。

TL小説(女性向けの官能ライトノベル)を小説投稿サイトに連載し、Twitterの零細アカウントでは「生まれ変わったら高級娼婦になりたい」の投稿を固定ツイートにしていた。幼少期に「背骨の曲がらない正しい設計図に則った人生」の道から外れた釈華は、こう思う。

普通の人間の女のように子どもを宿して中絶するのが私の夢です
引用:「ハンチバック」本文より

釈華のもとには、ヘルパーが訪れていた。両親の配慮で、入浴介護は必ず同性のヘルパーが付き添うようにしていたが、コロナ禍の中、どうしても人員調整がうまくいかず、釈華の了承のもと、男性ヘルパーの田中が来るようになった。

入浴介護は何事もなく終わったが、その後、急に田中から、釈華が運用しているTwitterの話題をされる。田中は釈華のTwitterアカウントを特定していたのだ。釈華の中絶への興味を知った田中は、そこから思わぬ行動に出て……。

「ハンチバック」のネタバレ解説&考察まとめ

ここからは「ハンチバック」の魅力を深掘りするために、タイトルの意味、作品の魅力、ラストシーンのネタバレ考察などを行います。

タイトル「ハンチバック」の意味とは?

タイトルになっている「ハンチバック」はあまり聞き慣れない単語だと思います。筆者もこの本を読むまでは知りませんでした。このタイトルはどういう意味なのでしょうか?作中に「ハンチバック」ということばが出てくる箇所があるので、引用します。

せむし(※ルビ:ハンチバック)の怪物の呟きが真っ直ぐな背骨を持つ人々の呟きよりねじくれないでいられるわけもないのに。
引用:「ハンチバック」本文より

せむしにルビを振る形で「ハンチバック」が登場します。つまり、ハンチバックとはせむし(背中が曲がった猫背状態)のこと。引用文では真っ直ぐな背骨と対照的に描かれています。

ただ身体的な特徴の比較ではなく、
・怪物と人々の違い(主人公と健常者の比較)
・呟きの内容(内面性の比較)

をしているのが、本作を象徴的に物語っている一文だといえそうです。

「ハンチバック」は私小説?作者がインタビューで明かした真実とは

「ハンチバック」の作者・市川沙央さんは、自らも重度障害者。著者のプロフィールを見ると、有名私大の通信過程に通っていた点や、ライターとして活動している点なども、作中の主人公と共通しています。

ここまで似ていると、作者の人生をまるごと投影した私小説なのでは?という疑問も湧いてきます。その点は、作者がインタビューにてこう答えています。

自分としてはせいぜいオートフィクション。重なるのは30%という感覚です。引用:文學界新人賞・市川沙央さんインタビュー|好書好日

ただ、市川さん自身も「私小説的に読まれるだろうな」とは思っていたそうです。いずれにせよ、当事者だからこそ分かる心理描写や克明な記述が随所に見られる作品に仕上がっています。

評価が別れるラストシーンを考察

文學界新人賞における「ハンチバック」の選考会では、ラストシーンについて意見が別れたようです。どちらかというとラストの場面だけを取り上げると、否定的な意見が目立っている印象ですが、筆者も考察してみました。

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ラストシーンは、風俗嬢の紗花が接客する場面が描かれます。そのまま読むと、高級娼婦になりたい釈華が妄想している場面のように思えますが、もしかしたらこちらが現実で、それまでの釈華の場面が妄想だったと置き換える読み方もあるかもしれません。

選考委員からは以下のような意見が出ています。

村田沙耶香さん
ラストの展開は賛否分かれるだろうと一読したときに思った。この部分がなければもっとよかったという気持ちと、この部分がないこの小説に対して読み手が感じる「良さ」はあまりに傲慢なのではないかという気持ち、両方に襲われ、何度読み返しても意見はまとまらなかった。
引用:『文學界5月号』より

中村文則さん
本編にあった明確な強度に対し、このわかりにくいラストでは合っていないと感じた。
引用:『文學界5月号』より

金原ひとみさん
ラストにのみ詰めの甘さを感じ、選考会でもそこが争点になった
引用:『文學界5月号』より

青山七恵さん
終盤における別の語り手の唐突な出現に戸惑った。(中略)
冒頭のハプバ訪問記同様、釈華自身による創作なのか?(中略)
そう受け止めて振り返れば、文字に刻まれた肉体を通して、書くという行為への怨嗟と快楽、その特権性と欺瞞がより鮮明に浮き上がってくる。
引用:『文學界5月号』より

阿部和重さん
惜しいと思われるのは、最終章の位置づけが不明瞭で混乱を招く内容にとどまっている点だ。未整理のまま投げだしたのではないかという疑念とともに読了せざるを得ないことが、この稀有な受賞作の前進をさまたげる足枷にならなければいいがと切に願う。
引用:『文學界5月号』より

このように5人の選考委員全員がラストシーンに言及しています。筆者は個人的に青山七恵さんの捉え方に近いです。冒頭のハプバ記事との比較ができると思います。

それまではコタツ記事でWEBだけの情報をもとにした空虚な内容の記事だったのが、最後は妄想であることは変わりないのに、確かな熱量を感じられる記事になっています。この点を比べることで、主人公の内面がかなり変化したと捉えることができるのではないでしょうか。

「ハンチバック」を読んでみた感想

ここからは「ハンチバック」を読んでみた感想を書いていきます。また読者のレビューも合わせてまとめました。

【筆者の感想】自分自身がどれほど軽薄だったかを突きつけられる

本作の感想では、「衝撃的」や「殴られたような〜」といった表現がよく出ているようだ。たしかに、その気持ちは分かる。これまで読んだことがないような世界観の小説で、誰かにおすすめするときは「読むのに覚悟が必要だ」と付け加えたくなる。

ただし、言葉はとても平易で、その点では読みやすい。その分、簡単な言葉でこれほどの世界観を構築しているのが恐ろしい。自分自身がどれほど軽薄だったか、と自省の念に駆られそうになるのだ。生きることに対して。性に対して。

また作者のインタビューを読んで、作者が新人賞へかなりストイックな姿勢だったこともわかった。この作品も他の文学賞の作品との締め切りが重なっていて、約1ヶ月で書いたというのだから、衝撃だ。(あ、やっぱり衝撃という言葉を使ってしまった……)

これだけ多作の人なんだから、デビュー後もたくさんの小説を世に送り出してくれそうだ。今後の活躍が楽しみな作家の一人である。

【みんなの感想や評価】力強い文章にねじ伏せられた

仕事と育児で読書習慣から遠ざかっていた私でも、力強い文章にねじ伏せられるように一気に読んだ。彼女から溢れ出る文章が、もっと世に出る事を願う。
引用:Amazon

まとめ:「ハンチバック」は圧倒的な熱量が感じられる小説だった

いかがでしたか?「ハンチバック」の特徴を以下にまとめました。

・第169回芥川賞受賞作
・主人公のむき出しの言葉が迫ってくるような小説
・自らも重度障害者である作者の経験が多分に投影されている
・賛否が分かれるラストシーンにも注目

以上です。圧巻のデビュー作。まだチェックしていない方は、ぜひ読んでみてください!

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コメント

  1. 穂山一郎 より:

    ありがとう御座います、

  2. […] ⇒「ハンチバック」のあらすじをチェックしてみる […]

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