3分で分かる『成瀬は信じた道をいく』のあらすじ&ネタバレ解説・感想まとめ

『成瀬は信じた道をいく』が気になっているファン、必見!今回は本屋大賞受賞作『成瀬は天下を取りにいく』の続編となる本作のあらすじ(ネタバレなし)や感想を紹介。さらにドラマ化の可能性や聖地巡礼の話題などにも触れていきます。

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【本屋大賞受賞作の続編】宮島未奈の小説『成瀬は信じた道をいく』とは

書名 成瀬は信じた道をいく
作者 宮島未奈
出版社 新潮社
発売日 2024年1月24日
ページ数 208ページ

2024年の本屋大賞受賞作となった宮島美奈さんによる小説『成瀬は天下を取りにいく』。主人公の成瀬あかりのハチャメチャな行動や、舞台となった滋賀県大津市の聖地巡礼が話題となった小説ですが、さっそく続編となる作品が発売されました。

『成瀬は信じた道をいく』は、受験を経て大学生となった成瀬あかりを中心に、ゼゼカラファンの小学生、成瀬の父、クレーマーの主婦、観光大使の女子大生などが織りなす物語を描いた短編集です。最後の章では、幼馴染の島崎みゆきも登場します。

※『成瀬は信じた道をいく』は以下に当てはまる人におすすめ!
・本屋大賞受賞作『成瀬は天下を取りにいく』が好きだった人
・滋賀県大津市に興味がある人
・我が道を突き進む人の行動に関心がある人

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3分で分かる『成瀬は信じた道をいく』のあらすじ【※ネタバレなし※】

『成瀬は信じた道をいく』は5編の短編からなる小説です。ここでは各章のあらすじをネタバレしない程度に、簡単にまとめました。

ときめきっ子タイム

「ときめきっ子タイム」と呼ばれる小学校の課題で、ときめき地区で活躍している人たちの調査と発表を行うことになった。わたし(北川みらい)は、ときめき夏祭りで司会をしているゼゼカラをテーマにしたいと主張した。

その日の帰り道、わたしは成瀬あかりさんと道端でばったり遭遇した。成瀬さんはパトロール中だという。わたしは今度の土曜にゼゼカラの2人に取材する予定を取り付けて……。

成瀬慶彦の憂鬱

京都大学を受験する成瀬あかりの付き添いで、父・慶彦は京大キャンパスに来ていた。すると、キャンパス内で野宿しようとしている受験生の男を発見する。寒い中の野宿を危険視したあかりは、普段は動画撮影をしているという男に家に来るように促す

父も男も戸惑っていたが、結局家に連れて帰ることになった。妻の美貴子は困惑しつつも呆れた様子だ。そうして成瀬家と男の奇妙な受験日が過ぎていき……。

やめたいクレーマー

わたし(呉間言実)は、フレンドマートにクレームを言うのがクセになってしまっている。実はクレーマーを辞めたいのに辞められないでいた。今日も「お客様の声」を書こうとしていたところ、店員から「君が呉間言実だな」と呼びかけられた。

店員の名札には「成瀬」の文字がある。その店員は、わたしに万引き犯を捕まえる協力をしてほしいと頼んできて……。

コンビーフはうまい

おばあちゃんの代から続けて観光大使を務めることになったわたし(篠原かれん)は、同じく観光大使に選ばれた成瀬あかりのことが気になっている。最近やっと携帯を持ち始めた成瀬に、わたしはインスタグラムの使い方を教えた

びわ湖大津観光大使としての初仕事は、金沢駅での地元宣伝PRだった。成瀬が目立つためにやり出したこととは?そして、わたしたちは「観光大使1グランプリ」に出場することになり……。

探さないでください

大晦日、わたし(島崎みゆき)は、地元に帰省してサプライズで成瀬に会おうとしていた。しかし成瀬の母から、成瀬が「探さないでください あかり」と書いて失踪したと聞かされる。

成瀬の父とともに家を調べてみると、観光大使の衣装とけん玉が無くなっていることに気づく。果たして成瀬はどこに行ったのだろうか……。

『成瀬は信じた道をいく』のネタバレ解説&考察まとめ

ここからは『成瀬は信じた道をいく』の魅力を深掘りするために、作品の魅力、名言、聖地巡礼の話題、ドラマ化の可能性についての考察などを行います。

新たな登場人物も個性的!それでも成瀬のキャラが上回る

前作に続いて、今作でも個性的なキャラクターが多く登場します。クレーマー気質の主婦、観光大使になるべくしてなった女子大生など、さまざまなジャンルの登場人物が現れ、ストーリーも意外な方向へ進んでいきます。

しかし、そんな中でも、成瀬のキャラは一際抜けた存在です。成瀬の父が語り手の「成瀬慶彦の憂鬱」では、キャンパスで野宿しようとする受験生ユーチューバーというぶっ飛んだ男性が出てくるのですが、そんな彼でも成瀬には敵わないと思っています。

今作のタイトル「成瀬は信じた道をいく」にもあるように、大学進学しても我が道を突き進む成瀬の行動に目が離せません!

『成瀬は信じた道をいく』の名言をいくつか紹介

前作でもメモしたくなるような名言がいくつも登場しましたが、今作でも同じように心に残る言葉がいくつも出てきました。いくつか引用してみましょう。

信号を守って守る わたしの未来
引用:『成瀬は信じた道をいく』本文(14ページ)より

成瀬あかりが小学6年生のときに考えた標語です。通学路の歩行者用信号の電柱に立てかけられています。自主的にパトロールをやっている成瀬らしい言葉ですね。

成瀬、あんた最高に映えてるよ
引用:『成瀬は信じた道をいく』本文(151ページ)より

インスタグラムで実直な思いを綴る成瀬の投稿を見て、篠原かれんが心の中で思った一言です。表面的なことではなく、じっくりと自分の言葉を表現するのが大事なんだと気づかされましたね。ちなみにどんな投稿だったかは、本文を読んで確認してみてください。

どういうわけか、わたしは毎年大吉を引くんだ
引用:『成瀬は信じた道をいく』本文(198ページ)より

最後の章からの引用です。運に愛される成瀬の人柄がよく出ている現象ですね。

ほかにも作中に名言や印象的なフレーズはいくつも登場します。ぜひ作品を読んでみて、皆さんもお気に入りのフレーズを見つけてみてください。

『成瀬は信じた道をいく』でも聖地巡礼が話題に!?

滋賀県大津市を舞台にした『成瀬は天下を取りにいく』では、ときめき坂や西武大津店の跡地、観光船のミシガンなどを聖地巡礼するファンの存在も話題になりました。今作でも同じく大津市を舞台にしており、登場する場所が気になっている人も多いでしょう。

成瀬のアルバイト先である「平和堂フレンドマート大津打出浜店」は架空の店舗ですが、平和堂自体は滋賀県を中心に店舗展開しているスーパーマーケットで実在しています。

そこで作品内に平和堂が登場したことを受け、2024年4月1日~6月30日の間、フレンドマート大津テラス店で特別企画が行われています。平和堂の制服姿の成瀬の等身大パネルやスペシャルメッセージボードを設置されているそうなので、ぜひチェックしてみてください。

フレンドマート大津テラス店での特別企画の詳細を見てみる

『成瀬は信じた道をいく』はドラマ化・映画化される?連ドラに期待

本屋大賞を受賞した作品はこれまで何度も実写化されているので、今作も受賞作と合わせて映像化に期待したくなりますね。筆者は個人的に本作は映画化よりも、ドラマ化される可能性が高いのではないかと予想しています。

各章で1話ずつと計算すると、前作と合わせて全10作のボリュームができそうです。1話で1時間程度のボリュームがあるかといわれると、何かオリジナルの要素を付け足さないと難しい感じもしますが、そのへんがどうなるかも含めてドラマ化が楽しみですね。

ちなみに、主人公はもちろん成瀬あかりで、ゼゼカラの相方である島崎みゆきも重要な役どころになりそうです。當真あみさん、田牧そらさんあたりが務めてくれたら、はまり役なんじゃないかなと思っています。皆さんはどう思いますか?

『成瀬は信じた道をいく』を読んでみた感想

ここからは『成瀬は信じた道をいく』を読んでみた感想を書いていきます。また読者のレビューも合わせてまとめました。

【筆者の感想】成瀬の行動力に勇気をもらえる!

今回も行動力抜群の成瀬!毎回派手なことばかりしているわけでなく、スーパーのアルバイトという少し地味めな仕事をしているところもポイント。それでも、ひときわ目立ってしまうところが成瀬らしいですね。

成瀬らしい観察眼の鋭さ思いやりのよさ、そして何より大胆な行動力が彼女の魅力でしょう。そんな彼女の我が道を突き進むところに勇気をもらえている人も多いのでは。もちろん、筆者もその一人。自分も何かしらアクションを起こしてみたいという気持ちにさせられました。

まだまだ続いてほしい成瀬シリーズですが、作者の宮島未奈さんは他の作品も描いてみたいと語っています。宮島さんが今後どんな作品を生み出してくれるのかも楽しみです。

【みんなの感想や評価】島崎みゆきの視点に安心感がある

続いて読者がSNSやレビューサイトにあげた感想や口コミ評価、書評などを紹介していきます。

成瀬あかり!持って生まれた才能が数多くある女子、やりたい事が沢山ある!目標達成までまでのプロセスが痛感すぎて目が離せません!
幼馴染の島崎みゆきの気持ちになっていきました!
引用:Amazon

まとめ:『成瀬は信じた道をいく』は成瀬ワールド全開の小説だった

いかがでしたか?『成瀬は信じた道をいく』の特徴を以下にまとめました。

・2024年本屋大賞候補作
・成瀬あかりの行動がさらに大胆かつ魅力的に!
・聖地巡礼がまた話題に!特別企画も開催
・今後のドラマ化にも期待

以上です。まだチェックしていない方は、ぜひ読んでみてください!

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