加藤シゲアキ『オルタネート』のあらすじ・感想・ネタバレ解説まとめ【2021年本屋大賞候補作】

オルタネート

NEWSの加藤シゲアキさんが書いた小説『オルタネート』が話題になっています。直木賞や本屋大賞の候補になり、吉川英治文学新人賞を受賞。アイドルという枠を超えて実力を評価されるきっかけとなった、この作品のあらすじや読みどころや感想などを紹介します。架空の高校生限定アプリ「オルタネート」をモチーフとした、青春ストーリー。しかしただの胸キュン作品だと侮ってはいけません!魅力を徹底解剖していきましょう。

スポンサーリンク

『オルタネート』はどんな小説?オルタネートとはどんな意味?

『オルタネート』はNEWSの加藤シゲアキが書いた青春小説。題名のオルタネートとは、作中に登場する高校生限定のマッチングアプリを指しています。新見蓉、伴凪津、楤丘尚志の3人が主な登場人物で、三者三様の青春ストーリーが展開されます。

『オルタネート』公式プロモーションサイトを覗いてみる

NEWSの加藤シゲアキによる、新感覚の青春小説!

オルタネート

書名 オルタネート
作者 加藤シゲアキ
出版社 新潮社
発売日 2020年11月19日
ページ数 384ページ

『オルタネート』は現役のジャニーズアイドル・加藤シゲアキが書いた小説です。加藤さんはこれまでにも『ピンクとグレー』や『チュベローズで待ってる』などの小説を刊行しています。

芸能人が出した小説には、半自伝的な要素が入ったフィクションが多いですが、『オルタネート』にはそういった要素はほとんど見られません。オルタネートという架空のマッチングアプリを題材に、巻き起こる高校生たちの青春模様が鮮やかに描かれています。

『オルタネート』は以下の方たちに特におすすめ!

・NEWSや加藤シゲアキくんが大好きなジャニーズファン
→テレビやライブパフォーマンスでの加藤さんの、また違った一面を知れます!

・多感な時期を過ごしている青春真っ盛りの高校生
→自分と同世代の男女が普段どんな想いで過ごしているかを感じて、高校生活がより豊かになります!

・マッチングアプリで良い出会いを求めている人
→SNSアプリの本質に気づけるかも!

・ひたむきに頑張る姿を見て勇気をもらいたい人
→料理コンテスト「ワンポーション」に挑む高校生の姿に勇気やエネルギーをもらえます。

直木賞や本屋大賞の候補に!吉川英治文学新人賞を受賞

加藤シゲアキさんの『オルタネート』は第164回直木賞の候補に入り、話題になりました。惜しくも受賞は逃しましたが、選考委員の北方謙三さんが「とっても惜しかった」と評していました。また吉川英治文学新人賞を見事に受賞しました。

さらに2021年の本屋大賞も最終候補10作品に候補入り。4月14日の発表が楽しみですね。

『オルタネート』のあらすじとは【※多少のネタバレあり※】

新見蓉は円明学園高校3年生。調理部の部長を務める。昨年出場した料理コンテスト番組「ワンポーション」で、独創性がないと辛辣な意見を述べられ、コンプレックスを抱いている。

伴凪津は円明学園高校1年生。高校生限定のSNSアプリ・オルタネートにのめり込む。オルタネートの新サービスで、遺伝子サービスを利用して運命の相手を見つけた。相互マッチングするのだが…。

楤丘尚志は大阪の高校を中退した青年。オルタネートの権利を奪われ、かつてのバンド仲間の安辺豊を探して上京する。豊から現実を見るように忠告され、行き場を失った先に、音楽家たちが集まるシェアハウスに入居することになる。

※ここからはネタバレあり※
蓉は三浦栄司と付き合うようになる。三浦くんは「ワンポーション」で前年優勝したライバル校に在籍する生徒だ。コンテストを迎えるにあたり、2人の関係を知った番組側から付き合っていることを公にしていこうと提案される。蓉はそれを嫌がり、2人は距離を取り合うようになる。

凪津は遺伝子サービスで高いマッチング率でヒットした桂田武生と会う。しかし期待とは裏腹に、桂田とは全く性格や価値観が合わないと感じる。オルタネートを信奉していた凪津はショックを受ける。

尚志は冴山深羽が奏でるパイプオルガンに魅了される。ある日、深羽のストーカーと疑われ、本人からも拒絶される。しかし真のストーカーは同じシェアハウスの住人だったトキさんだった。誤解が晴れた直後、尚志は思いきって深羽に告白する。

蓉と三浦くんはどちらも「ワンポーション」の決勝に進出する。与えられたテーマについて自身の思い出を反映させた料理を披露した蓉は、辛口の審査員から評価され、雪辱を果たす。

遺伝子サービスがアップデートされて新たにマッチングした別の男性・君園くんと、凪津は良い関係になる。桂田とは二度と会わないと言ってたが、そんな折、凪津は桂田のブログを発見し、彼の秘めた想いを知る。

尚志は円明学園の文化祭に乱入し、豊と久々にセッションをする。ライブは盛り上がり、客の中には深羽の姿もあった。それまで悶々としていた尚志だったが、通信制の高校に入り直し、オルタネートも復活した。

『オルタネート』の読みどころ4つ

『オルタネート』は一言でいえば、高校生の青春小説!ですが、単にそれでは終わりません。王道の青春ストーリーに加えて、加藤さんならではの工夫が反映されています。ここでは今作の読みどころについて詳しく解説していきましょう。

目標に向けてひたむきに頑張る高校生たちの姿

蓉は料理コンテスト「ワンポーション」のリベンジに挑みます。前年に出場した際に、辛口の評論家から「ガイドブック通りの旅行」だと評され、凡庸な自分のセンスを嘆いて自信を失くしていました。

この一年は蓉の内面を見つめ直す自己成長の一年ともなります。新入生の山桐えみくやライバル高校の三浦くんと出会う中で、考えが変わっていき成長していくのです。また三浦くんの存在で、負けず嫌いの闘争心に火がつくところにも熱いエネルギーが感じられます。

SNSアプリの本質を感じられるところ

昨今はマッチングアプリを使う男女が増えてきました。しかしそこで本気の出会いが果たせるのか、半信半疑のまま利用している人も多いでしょう。

凪津は高校生限定のSNSアプリ「オルタネート」を信奉しており、特に遺伝子レベルでマッチングするサービスには抜群の信頼と期待を寄せています。しかし実際は…。ネタバレになるので書けない部分もありますが、結局は「どう出会うかよりも、出会った後の方が大事」だと著者の加藤さんは語っています。作中でも彼のそんなメッセージが強く反映されています。

高校生らしい甘酸っぱい恋愛模様

蓉と三浦くん、凪津とマッチング率が高い相手、尚志と深羽、など三者三様の恋愛模様が描かれています。蓉と三浦くんはライバル校同士の関係性があるので、微妙に距離をとったり近づいたりと、ハラハラされる展開になります。

またこの3組以外にも、「オルタネート」の中で話題になっている男子2人組のカップルの恋愛模様も入ってきます。ゲイカップルとしてSNS上で注目される、というLGBTの要素が入った現代らしい設定で、当事者2人の間に起きる感情も見どころです。

グルメ好きに訴える、美味しい料理の描写

料理コンテストはある一つのテーマをもとに、高校生が制限時間内に料理をするというルールで戦われます。テーマを高校生たちがどう受け取るか、どのようなアイディアを実現させるか、などの発想がまず面白いです。

そして何より良いのが、料理の描写。シンプルに美味しいと思えるものが多いのですね。お腹が空いている時に読むのは危険かもしれません。芥川賞作家の羽田圭介さんもそのことを評価されていました。

『オルタネート』の感想は?口コミ評価レビューまとめ

SNS上での『オルタネート』の感想をまとめてみました。

まとめ:『オルタネート』はジャニーズファンじゃなくても読むべき新感覚の青春小説だった!

いかがでしたか?『オルタネート』はジャニーズファンはもちろん、いろんな方に読んで欲しい青春小説です。高校生たちのひたむきな姿には勇気をもらえ、今どきの男女の恋愛模様を知ることもできます。

アイドルと作家活動を並行する加藤さんはとても多忙でしょうが、これからも良い小説をたくさん出していってもらいたいですね。

◎『オルタネート』著:加藤シゲアキ
価格:1815円(税込)

『オルタネート』をAmazonで購入する

コメント

タイトルとURLをコピーしました