小学校中学年の課題図書に選出されている『ライスボールとみそ蔵と』。この本で読書感想文を書くために、あらすじと感想をまとめ、書き方のガイドを記します。日本の伝統的な「味噌」の良さを再確認できる一冊。ぜひチェックしてみてください。
『ライスボールとみそ蔵と』(小学校中学年の課題図書)の内容とは
書名 | ライスボールとみそ蔵と |
作者 | 横田明子 (著) / 塚越文雄 (イラスト) |
出版社 | 絵本塾出版 |
発売日 | 2022年6月1日 |
ページ数 | 141ページ |
『ライスボールとみそ蔵と』は、みそ蔵に生まれた少年が主人公。海外から戻ってきた少女と交流していく中で、自分の家系に誇りを持てるようになる話です。伝統的な「味噌」について知れるだけでなく、伝統を守るためのアイディアや国際交流の大事さなどを学べます。
『ライスボールとみそ蔵と』の作者は、横田明子さん。日本児童文芸家協会の理事を務める人物で、これまでにも多数の児童書を発表しています。塚越文雄さんによるイラストも見やすく、お子さんにおすすめしやすい一冊です。
※『ライスボールとみそ蔵と』は以下に当てはまる人におすすめ!
・読書感想文を書こうと思っている小学生
・みそについて興味がある人や関心を持ちたい人
・伝統を守るためのアイディアを知りたい人
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3分で分かる『ライスボールとみそ蔵と』のあらすじ要約【※ネタバレあり※】
ジュンは、みそ蔵の家庭に生まれたが、周囲から「みそっ子」とからかわれるし、自分の育った家に不満があった。そんな中、ロンドンに三年ほど住み最近帰国してきたクラスメイトのユキちゃんが、ジュンの家庭に興味を抱く。
みそ蔵を見学したいと言うユキちゃんを招き、お父さんに案内してもらう。みそ蔵は「塩屋」とも呼ばれていたが、その由来をジュンは知らなかった。みそ蔵に興味津々なユキちゃんと共に、ジュンは説明を受ける。
ジュンはお父さんから蔵がなぜ塩屋と言われていたかを知る。またこれから世界に目を向けて、空き蔵を利用して観光サービスも始めようと思っていることも聞かされる。ジュンとユキちゃんの話はもりあがっているが、興味が薄いジュンにとってはおもしろくなかった。
休み明けに、ジュンは蔵を見学させてくれたお礼にと、ユキちゃんから家に招待される。そこで出された料理には、ジュンの家のみそが使われていた。おいしい料理に感動したジュンは、お返しにみそで料理をしたいと思い、お母さんから料理を習うことにする。
お母さんが提案した料理は、上原家の伝統の味である「みそにぎり」だった。初めてみそに興味を持ったジュンは、新みそを取り出す日に蔵へ行ってみた。すると、おじいちゃんかお父さんをはじめ、職人たちがきびきびと動く姿に、これまでにない感動を抱く。
目の前に広がる生き生きとした様子が、ジュンの心へじわじわと伝わってきました。(中略)
蔵は生きているのです。
引用:『ライスボールとみそ蔵と』80ページより
ユキちゃんに会いに行ったジュンは、みそにぎりを作ったこと、ユキちゃんのおかげで自分の生まれた家を好きになれたことを明かし、心の距離がぐんと近くなったと実感する。ユキちゃんからはロンドンの友達のウィルが今度遊びに来るから、蔵を案内してほしいと頼まれる。
ジュンは使っていない空き蔵を利用して、ウィルをもてなすアイディアを思いつく。空き蔵の壁にはシミがあり、ジュンにはそれが蔵の神様のように見えた。さらに、クラスメイトと協力して、当日はお祭りのようにしてみそにぎりやみそ汁を提供することとなった。
迎えた当日。お父さんの提案で、バスツアーのお客さんも訪れて大盛況となった。ジュンは誇りを持ってこう言った。
「蔵の神さま見てください。ここはぼくたちのみそっ子レストランです」
引用:『ライスボールとみそ蔵と』140ページより
『ライスボールとみそ蔵と』の主な登場人物まとめ
『ライスボールとみそ蔵と』の主な登場人物を整理しておきましょう。
【主人公】
・上原ジュン:恥ずかしがり屋な性格。みそ蔵の家庭に生まれ、周囲からは「みそっ子」とからかわれている。
【新町小学校四年三組の仲間】
・宮沢アヤノ:てきぱきした性格。
・小林太郎:ジュンの幼稚園からの友達。ひょうきんな性格。
・ユキ:ロンドンに三年ほど住んでいて、最近帰国してきた。和食好き。
【ジュンの家庭】
・お母さん:ジュンにみそにぎりの作り方を教える。
・お父さん:みそ作りを引き継ぐ。ときどき冗談を言ってくる。
・おじいちゃん:みそ作り一筋の頑固な性格。
【その他の人物】
・小山先生:ジュンのクラスの担任。
・ウィル:ロンドンにいるユキの友達。日本へ遊びにくる。
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『ライスボールとみそ蔵と』の読書感想文ガイド【例文つき】
『ライスボールとみそ蔵と』は小学校中学年の課題図書に選ばれています。本を読んで読書感想文を書こうと思っているお子さんたちも多いでしょうが、いざ書こうとするとどうすればいいか分からないと悩まれているかもしれません。
そこではここでは親御さん向けに、そんなお子さんたちにどうアドバイスすればいいか、コツを解説します。大前提として読書感想文を書くポイントは、あらすじをまとめるのではなく、本を読んで自分がどう感じたかを書くことが重要です。その点を踏まえて解説しましょう。
「みそ」についての新しい発見を書く
本作のテーマはなんといっても「みそ」ですね。「みそ」は日本伝統の味ですが、最近は毎日食べなくなったという子も増えているのではないでしょうか。改めて味噌の大事さを知る上で重要な物語になっています。
冒頭のシーンでジュンとユキちゃんがみそ蔵を訪れるシーンがありますが、味噌蔵の作りや「塩屋」と呼ばれる由来などを解説してくれるので、まるで修学旅行でみそ蔵を見学したかのような感覚になります。
読書感想文を書くというより、修学旅行に行った感想を書くくらいのスタンスで取り組むと、筆が動くのではないでしょうか?またその上で、味噌の大事さについて改めて感じたことを綴ると良い文章になると思います。
【例文】
前半にジュンとユキちゃんがみそ蔵を案内してもらうシーンがありましたが、自分自身も見学している気分になりました。わたしがびっくりしたのは、みそはもともと塩をたくわえるものだったということです。みそには日本人の知恵が生かされていると知り、なんだかほこらしい気分になりました。
上記などをもとに、もっと細かく、自分なりの感想を書けるとよいでしょう。
当たり前だと気づけない良さを書く
本作の前半では、ジュンは自分の家に誇りを持てないでいました。「みそっ子」と呼ばれることを嫌がり、他の家で生まれたかったとすら思います。しかし、ユキちゃんの登場で一変。結末ではジュンは誇りを持って「みそっ子」という言葉を使います。
ジュンがどうして変われたのか、その流れを丁寧にふりかえってみましょう。興味津々なユキちゃんの姿や、ユキちゃんの家庭でみそが使われていたことで、ジュンが当たり前だと思っていたことがそうじゃなく特別なものだったと気づけたのです。
このことは「みそ」に限らず言えることではないでしょうか。お子さんにも思い当たるような経験はないか、考えてみましょう。
【例文】
ジュンはユキちゃんのおかげで、自分のみそ蔵のことが好きになりますが、わたしにも似たような経験があることを思い出しました。わたしの家には庭がありますが、母が花を育てているので、遊べるスペースがなくて不満でした。でもわたしの友だちが庭をみて、すてきな花がさいているとほめてくれたことで、好きになれました。
思えば花を育てるのにも、日々ちゃんと手入れをしなければなりません。みそ蔵の人たちが伝統的なみそを守る姿にジュンが感動したように、わたしも母の日々の努力を知って、もっと感謝しないといけないと思いました。
伝統を守るために、時代とともに変化すべき大事さを考える
この本ではただ伝統を守るために日々みそを作っていくだけでなく、時代に合わせて変化しようというところが垣間見えます。後半に出てきた、バスツアーの観光客に向けて、空き蔵を利用するシーンがまさにそうです。
国際社会に対応するため。大事な伝統を守るため。時代とともに変わっていくべきところを自分なりに考えて書いてみましょう。
【例文】
ぼくは空いている蔵を活用して、バスツアーのお客さんにおもてなしをしているシーンが心に残りました。今、ぼくが住んでいる家のまわりにも、今は人が住んでいない空き家や使われていない土地があります。それらをどう活用すべきか、考えていきたいです。また、ジュンが英語を一生けんめい覚えて、外国人たちと交流しているシーンもありました。これからは外国人と話すこともふえてくると思うので、自分も英語をマスターして、日本の良さをアピールできる仕事ができたらなと思います。
参考にしたい『ライスボールとみそ蔵と』の感想や評価・レビューまとめ
本のレビューサイトやSNSには、参考になりそうな『ライスボールとみそ蔵と』の感想がいくつかあります。抜粋して紹介しましょう。
横田明子著「ライスボールとみそ蔵と」を読む。みそは、にがり(塩)を長距離運搬するために発明されたらしい。今やみそ汁は、国民的ソウルフード。さらにみそは、様々な料理の隠し味としても使える。表でも裏でもいい仕事ができる、みそのような人間に私はなりたい。作中の子供たちの柔軟性がまぶしい。
— UFO (@UFO19073974) October 14, 2022
味噌がそもそも何故生まれたか等の味噌豆知識が面白かったし、ジュンも素直だし味噌お握り美味しそう。
引用:『ライスボールとみそ蔵と』|感想・レビュー – 読書メーター
小学校中学年向きの児童書だけど、内容はみその作り方やみそ業界の課題と対策などもうまく盛り込まれていて、みそ屋さん必読の一冊(笑)
引用:『ライスボールとみそ蔵と』|感想・レビュー – 読書メーター
ちょうど小学校3年生の国語の授業に「すがたを変える大豆」と言う話が出てきます。それに関連して、みそにスポットをあてたこの本が読まれるといいなあ。
引用:『ライスボールとみそ蔵と』|感想・レビュー – 読書メーター
まとめ:『ライスボールとみそ蔵と』は味噌について深く知れる物語だった
いかがでしたか?『ライスボールとみそ蔵と』の特徴を以下にまとめました。
・2023年の課題図書(小学校中学年の部)
・日本の伝統的な味である味噌について深く知れる
・伝統を守るための動きや、国際社会への対応について考えさせられる
以上です。『ライスボールとみそ蔵と』はイラスト付きで読みやすい物語で、コツさえつかめば読書感想文は書きやすいと思うので、ぜひ手にとってみてください。
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