『いつかの約束 1945』で読書感想文を書こうとしている人、必見!今回はそんな小学生の親や大人向けに本書のあらすじ要約(ネタバレ含む)をしたうえで、感想文を書くコツを例文付きで解説します。ぜひ参考にしてみてください。
『いつかの約束 1945』(小学校中学年の部の課題図書)の内容とは
書名 | いつかの約束 1945 |
作者 | 山本 悦子 (著), 平澤 朋子 (イラスト) |
出版社 | 岩崎書店 |
発売日 | 2023年6月14日 |
ページ数 | 152ページ |
『いつかの約束 1945』は、ゆきなとみくの2人の小学生が、9歳のすずだと名乗る謎のおばあちゃんと出会うところから話が始まります。おばあちゃんの心が誰かと入れ替わったと思い、街を歩いてまわる中で、あることが分かっていくという物語です。
本作は2024年における課題図書(小学校中学年の部)に選ばれています。おばあちゃんの謎を追う少しミステリーっぽい仕掛けになっている楽しさがあるほか、「1945」とタイトルに入っているように当時のできごとが深く関係してくるストーリーです。
※『いつかの約束 1945』は以下に当てはまる人におすすめ!
・読書感想文を書こうとしている小学生
・ミステリーのような不思議な話が好きな子
・タイトルの1945からピンときた人
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『いつかの約束 1945』のあらすじ【※ネタバレなし※】
ある日、小学生のゆきなとみくは道ばたでしゃがみこんでいるおばあちゃんに出会った。おばあちゃんは「あたし、おばあちゃんじゃないのに……。き、気がついたら、こんなになってたぁ」と言って、泣いているようだ。ゆきなとみくが名前を聞くと、こう答えた。
「あたしは、関根すず。九さい!」
引用:『いつかの約束 1945』本文(15ページ)より
ゆきなは、アニメやまんがみたいに、おばあちゃんが関根すずという女の子と心が入れ替わってしまったんだと想像する。そして、みくと2人で、もとの体を探そうと、町じゅうを歩きまわるのだが……。
3分で分かる『いつかの約束 1945』の要約【※ネタバレあり※】
ここからは先ほど紹介できなかった、その後のあらすじについてまとめました。ネタバレとなるので、できるだけ一度作品を読んだうえで、確認するようにしてください。
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ゆきなとみくは、入れ替わったおばあちゃんが行きそうなところを探してみる。図書館、駅、そして学校。そのうち、すずが自動販売機やアスファルトを初めて見たと言うことに、ゆきなとみくはだんだんと変だなと感じ始める。
さらに、飛行機を見たときに爆弾を積んでいると勘違いし、戦争の話題をした時には突然、右腕が痛いと抑えだした。
もしかしたら、この体の持ち主のおばあちゃん、戦争でやけどをしたのかもしれない。戦争の話をしたから、体が、思い出したのかもしれない
引用:『いつかの約束 1945』本文(99ページ)より
捜索を続けていると、ついにすずのひ孫だというお姉さんと出会った。お姉さんはすずがみくやゆきなと出会って、9歳の頃を思い出しただけだったんじゃないかと言って、2人に感謝しつつ、すずを引き取った。
その後、ゆきなとみくは、公民館に行き、「戦争展」という展示を見た。そこにすずが子どもの頃に夢を見て描いたという絵が飾られていた。
その絵にはゆきなとみくとすずの3人で巡った街の絵が残っており、当時のすずが平和で美しい街がくる日のことを夢見ていたのだと想像する。
絵のタイトルは「いつかの約束」。ゆきなとみくは、やはり9歳の頃のすずとおばあちゃんの心が入れ替わっていたんだと考える。そして、すずが2人といたとき、きれいな街を見てつぶやいた一言を思い出した。
あたし、いろんな人のひとりになる
引用:『いつかの約束 1945』本文(150ページ)より
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『いつかの約束 1945』の読書感想文ガイド【例文つき】
『いつかの約束 1945』は、2024年における課題図書(小学校中学年の部)に選ばれています。ただいざ読書感想文を書こうとすると、どこからどうやって書いていいのか、どう書き進めればいいのか、迷っている小学生もいるでしょう。
読書感想文で重要なのは、ただあらすじを要約するのではなく、そこからどう感じたかを書くことです。ここでは感想文を書くうえでのコツを、小学生の子を持つ親や大人向けに解説します。書いているお子さんにアドバイスするうえで、ぜひ参考にしてみてください。
ちなみに、どうしても作中の仕掛けについての重要なネタバレを含むので、その点はご容赦ください。
戦争のこわさについて考える
本作の感想を書く中で、戦争についてどう考えるかはやはり入れておきたいテーマですね。すずは戦争を経験して、当時のことを思い出すと、やけどの痛みを今でも感じているようでした。ゆきなとみくは、戦争についてどこか遠くのできごとと思っていたようですが、戦争について関心を持つきっかけにもなりました。
読書感想文を書くうえで、まずは冒頭に「なぜこの本を選んだのか」を書くと、入りやすいです。本の紹介では直接的に「戦争がテーマ」とは書かれていませんが、「1945」と入っていることで戦争を想像した、もしくは作品を選ぶ際に誰かから紹介してもらっていたかもしれません。
【例文】
母が本のタイトルに「1945」とあるから戦争の話かもねと言ったので、この本を選んでみようと思いました。それまでは、本の中のゆきなとみくみたいに、戦争についてはどこか遠くのできごとだとしか考えていませんでした。でも、先生や母から「平和について考えるために、戦争のことをもっと知っていたらいいよ」と言われていたので、この本を読んで興味をもっと持てるといいなと思ったのです。
といった感じで書き出してみるとよいでしょう。
また、本書を読んで戦争について考えたことを、自由に書いていきましょう。
・飛行機に爆弾を積んでいた
→どこに爆弾が落とされるかという、恐怖がある。今のわたしたちは飛行機を見つけると楽しい気持ちになるが、当時の人たちはかなりおびえていたのだろう。
・すずがいまだにやけどの痛みを感じている
→それくらいひどい体験だと心が覚えてしまっている。戦争が終わっても、当時を経験した人々の苦しみは消えていないと思うと、本当につらい。
といった感じで、本文のエピソードをふまえて、書けるとよいです。
すずと会ったら自分はどう行動するか想像する
すずと出会ったゆきなとみくは、すずと出会って「心が入れ替わった」と思い、おばあちゃんが行きそうなところを探します。もし、自分がゆきなとみくの立場だったら、どう行動したのか考えてみましょう。そのうえで、ゆきなとみくの自分の心理の違い、なぜそういう行動をとるのか、などを深くほりさげて書けるとよいです。
【例文】
ゆきなとみくは、おばあちゃんが9歳のすずちゃんと心が入れかわってしまったんだと思い、もとの心の持ち主をさがそうとします。わたしはゆきなとみくのそうぞう力や行動力に感心しました。わたしなら近くの大人に助けをよんで、その後は大人に任せようとうすると思ったからです。もし、わたしがいっしょにさがそうとなった場合、おばあちゃんが行きそうなところはどこか考えてみました。わたしは祖母を三年前に亡くしたこともあり、身の回りにおばあちゃんくらいの年代の人が少ないので、そうぞうがむずかしかったです。
ただ、祖母との思い出をふり返り、なつかしい気持ちになりました。それにおばあちゃんくらいの人ともっとこうりゅうした方がいいなと思いました。人生が長くていろんなけいけんをしているので、せんそうのことはもちろん、今まで起きたことやこれからの自分の人生について、いろんな話やアドバイスをしてくれると考えたからです。
ほかにも、3人の行動をみて感じたことを書いてみましょう。ちなみに、みなさんは「はじめてのおつかい」というテレビ番組を見たことがありますか?そこでは小さい子がおつかいをするVTRを見ながら、スタジオの人たちがその感想をコメントします。
このコメントしている人たちになった気分で、みなさんも場面ごとにどう感じるかを考え、そのとき思ったことをメモ書きしておくといいでしょう。それを後からまとめて感想文に書いてみてください。
【例文】
すずが自動はんばいきやアスファルトを見て、初めて見たと感動しているところを見て、この数十年でいろんなものが進化したんだなと感じました。けいたいでんわやパソコンも見てびっくりすると思うし、すずがほかのものを見てどんなはんのうをするのか、もっと見たかったです。
未来へどんな約束をするか考える
ゆきなとみくが最後に見つけた絵には、「いつかの約束」と書かれて、平和になった街が描かれていましたね。みなさんは未来へどんな約束をしたいと思いますか?それには今の世の中や、身の回りの自分たちがかかえる課題を知るところから始まるでしょう。そのうえでどんな未来にしたいか想像してみましょう。
【例文】
1945年はせんそうで町がこわされてしまい、当時のすずはいつかきれいな町にしたいと願っていたのでしょう。この絵を見たとき、わたしがもし未来に対して約束するとすれば、どんな約束をしたいか考えました。それにはまず身の回りの課題を知るところからでしょう。かんきょう問題や男女平等問題をもっと調べてみようと思いました。そのうえでかんきょうにやさしく、女性でもかつやくできる未来になったらいいなと感じました。また、そのために自分が何ができるかも考えてみようと思います。
やや抽象的に書きましたが、もっと自分の身の回りのことにフォーカスして具体的なことを書いてもいいですね。
参考にしたい『いつかの約束 1945』の感想・口コミ評価まとめ
ここからは『いつかの約束 1945』のレビューサイトに掲載された感想や口コミを紹介します。読書感想文を書くうえでの何かしらの参考になるかもしれません。
ダダダッと回収される伏線の妙。凄いです。
途中までは軽~い気持ちで俯瞰するように読んでいましたが、ラストで見事にやられた!
9歳の女の子の、たどたどしい言葉がこんなにも胸に刺さるなんて!
引用:Amazon
すずの痛みが伝わります。 そして、3人が時を超えて出会っていたことを知るラストのなんという切なさ。 まっすぐで強い希望が今に繋がったことのミラクル。 「いつか」が確かにここにあったのです。
引用:読書メーター
いっしょに町を歩き、語り合った、忘れられない夏の一日を描いた物語。おばあちゃんの九歳の頃と現在の九歳の子どもの生活環境の比較が出来る。
引用:読書メーター
認知症のおばあちゃんの話かな…と思って読み進めていくうちに、題名の持つ意味に気付く。あぁ、そういうことかと納得する所でストーリーが新たな展開を迎える。意外な(?)ラストは静かな感動を運び、題名の別の意味を知った時涙があふれた。
引用:読書メーター
まとめ:『いつかの約束 1945』は楽しげな展開から戦争の怖さについても知れる一冊だった
いかがでしたか?『いつかの約束 1945』の特徴を以下にまとめました。
・2024年における課題図書(小学校中学年の部)
・おばあちゃんの謎を追い求める展開が楽しい
・戦争について深く考えるきっかけになる
以上です。まだチェックしていない方は、ぜひ読んでみてください!
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