相場英雄の小説『心眼』はもうチェックしましたか?今回は本作のあらすじを簡単に紹介し、ネタバレ考察や作品の見どころ、感想などをまとめました。見当たり捜査班をテーマとした新たな警察小説で、聞く読書のAmazonオーディブルでも気軽に楽しめます。ぜひ、チェックしてみてください。
相場英雄の小説『心眼』とは
書名 | 心眼 |
作者 | 相場英雄 |
出版社 | 実業之日本社 |
発売日 | 2023年7月12日 |
ページ数 | 352ページ |
作者の相場英雄さんは、2005年に『デフォルト 債務不履行』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞。これまでに『ガラパゴス』『震える牛』『不発弾』などの作品を発表してきました。
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本作『心眼』は、見当たり捜査班の新米刑事・片桐が主人公。多くの犯罪者や行方不明者の顔を記憶し、街頭での捜索を続けます。エース刑事の稲本とのやりとりや、「見当たり捜査班不要論」を唱えた捜査一課長との戦いも読みどころです。
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3分で分かる『心眼』のあらすじ【※ネタバレなし※】
片桐文雄は、見当たり捜査班に配属された新米刑事。指名手配犯の顔写真を覚え、今日も定点観測を行う。しかし、なかなか成果があげられず、苦しむ片桐。一方で、不愛想で一匹狼のベテラン刑事・稲本は、見事に成果をあげている。
片桐は、なぜ稲本が犯人を見つけられるのか、分析を始める。すると、片桐は稲本行きつけの店の店員から、彼が話していた内容を聞いた。
心眼で物事や人を観察しろ。絶対に本質だけが浮かび上がってくる
引用:『心眼』本文より
また、新たに捜査一課長となった大林は、ハイテク捜査を実施し、「見当たり捜査班不要論」を唱えた。しかも大林は、どうやら稲本と因縁があるようだ。捜査一課と見当たり捜査班の戦いも始まった……。
『心眼』のネタバレ解説&考察まとめ
ここからは『心眼』の魅力を深掘りするために、タイトルの意味、作品の魅力、ラストシーンのネタバレ考察などを行います。
ベテランのエース刑事・稲本とのやりとりがおもしろい!
片桐はなかなか成果をあげられず、圧倒的な結果を残す稲本がどのように捜査しているのかを研究するようになります。しかし、ぶっきらぼうな稲本は自身の捜査方法を簡単に教えず、片桐をあしらいます。
それでも稲本行きつけの店でやりとりをするなかで、片桐は捜査の本質をだんだんと見出してきます。単に犯人の顔を覚えておくだけでなく、作品名の「心眼」にも通ずる、深い洞察力が必要だと感じていくのです。
稲本がどういった捜査をしているか真相が分かると同時に、片桐が一人前の刑事として成長していく姿がシンクロしてきます。その点に注目して読むと、どんどん本作の魅力にひきこまれていくでしょう。
捜査一課長との戦いに注目!稲本との確執の原因とは?
物語中盤から、新しく捜査一課長に就任した大林が登場してくることで、また作品の展開がおもしろくなってきます。大林は見当たり捜査班不要論を叫び、本来は違法すれすれのハイテク捜査を実践していきます。
捜査一課と見当たり捜査班のどちらが成果をあげるか、という部署内での争いが見ものです。稲本はじめ見当たり捜査班は、自分たちの存在を主張すべく、必死に戦おうとします。
また、稲本と大林にある確執が何なのか、という疑問も気になるでしょう。稲本は「一課はくだらない場所だ」と発言しており、一課で何かトラブルがあったことが暗示されます。終盤で、過去に何があったのかが明かされるので、最後まで楽しみにして読んでみてください。
ラストシーンをネタバレ考察!続編の可能性も
ここではラストシーンについて考察した文章を記載します。ネタバレを含むので、作品を全て読んだ人だけ、以下をクリックして読んでみてください。
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ずっと成果をあげきれなかった片桐ですが、最後は見事に犯人を見つけて逮捕にまで至り、ようやく結果をあげます。すると捜査一課の大林が片桐をスカウトしに来るのです。稲本はその行動に気づいており、片桐に過去の出来事と捜査一課の実態を明かします。
「手柄のためなら、違法すれすれの捜査だって厭わないのが今の一課だ。そんなところで、クソ真面目なおまえはやっていけるのか?」
引用:『心眼』本文より
稲本の問いかけに、片桐は考えた後、こう答えます。
「稲本さんの教えを活かす、そんな捜査をやってみたいと思います。
(中略)
手柄や無機質なシステム重視の捜査ではなく、心眼を使い、血の通った視線で事件を見つめます」
引用『心眼』本文より
こうして作品は締めくくられるのですが、これは続編の可能性も期待させます。片桐が一課に異動して、大林のもと、いかに信念を曲げずに捜査に当たれるのか? こんな作品もぜひ読んでみたいですね。
『心眼』を読んでみた感想
ここからは『心眼』を読んでみた感想を書いていきます。また読者のレビューも合わせてまとめました。
【筆者の感想】心眼で人を捉えるということ
筆者は人の顔をとにかく覚えるのが苦手で、2度ならず3度目に会う人にも「はじめまして」と言ってしまうことが往々にあります。そんな自分は見当たり捜査班なんて無理だろうなとなんとなく思っていました。
しかし本作を読んでみると、ただ顔や人相を覚えるのではなく、「心眼」という捉え方があると知りました。しっかり人の本質を見ようとすると、もしかしたらその人のことを忘れずにすむのかもしれません。
また、本書は映像化してもおもしろい作品になるんじゃないかと思いました。街の雑踏の中で、どうやって犯人を見つけ出せるのか、稲本の捜査方法を知るための過程などは、緊張感を持って楽しめそうです。NHKのスペシャルドラマか映画あたりで、映像化してくれたらなあと期待しています。
【みんなの感想や評価】効率か人権かが問われる作品
続いて、読者がSNSやレビューサイトに投稿した感想や評価をいくつか紹介します。
相場英雄さん『心眼』
(実業之日本社)読了。
心眼の込められた捜査に
矜持があふれる。
続きが今すぐ読みたい! pic.twitter.com/c2i5yMzpyy— 書店員きらり3888 (@kirari3888) July 17, 2023
「心眼」 相場英雄#読了
技術的には私達の暮らしを丸裸にすることなど簡単なのだろう。現実にそうして拘束されてしまう国もあるのだから。そんなことをこの国で許してはいけない。そんな暮らしはしたくない。 pic.twitter.com/nPjY0JzgaH— lop (@yumemirulop) September 19, 2023
相場英雄『心眼』 #読了
指名手配犯を見付け出す「見当たり捜査班」所属となった新米刑事。IT・AI化されていく捜査の中で、昔ながらの足で稼ぐ地道なスタイルを貫いていく、ハイテク化への問題提起も兼ねた警察小説。成果のない日々と獲物を見付けた時の緩急が堪らない一冊#心眼 #NetGalleyJP pic.twitter.com/CImlx29SJA
— K (@L1ke_a_child) July 27, 2023
心眼/相場英雄
#読了
街中で指名手配犯を探すという見当たり捜査班に配属された若手の話。
地道に捜査を重ねるも中々実績には結びつかないもどかしさが伝わる。
IT技術を駆使した最新捜査手法であれば検挙率は上がるもののプライバシー保護の観点から許容するのは難しい。効率か人権が問われる作品。 pic.twitter.com/tGxp9VtTsw— hitomi (@book_hitomi) November 9, 2023
まとめ:『心眼』は見当たり捜査班の刑事の成長を描いた警察小説だった
いかがでしたか?『心眼』の特徴を以下にまとめました。
・見当たり捜査班で働く刑事が主人公
・ベテランのエース刑事と主人公のやりとりが見もの
・ハイテク捜査を重視する捜査一課との戦いがおもしろい!
以上です。まだチェックしていない方は、ぜひ読んでみてください!
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