読書感想文を書くのにおすすめの一冊「つくしちゃんとおねえちゃん」。小学校低学年の部の課題図書にえらばれています。今回はこの本のあらすじをまとめたあとに、読書感想文を書くコツをかいせつします。例文つきなので、ぜひ参考(さんこう)にしてみてください。
小学校低学年の部の課題図書「つくしちゃんとおねえちゃん」とは
書名 | つくしちゃんとおねえちゃん |
作者 | いとう みく (著),
丹地 陽子 (イラスト) |
出版社 | 福音館書店 |
発売日 | 2021年3月19日 |
ページ数 | 72ページ |
2022年の課題図書(小学校低学年の部)にえらばれた、童話「つくしちゃんとおねえちゃん」。姉妹の話を書いた五つの章からなります。やさしくてあたたかみのあるイラストが入っていて、どんなお話かイメージしながら読める内容になっています。
「つくしちゃんとおねえちゃん」は主人公のあたし(=つくし)が、頭がよくてものしりなおねえちゃんと送る日々を書いたお話です。おねえちゃんは右足が不自由で、ドッジボールや毎日の登校などでくろうしているけれど、時おり妹のあたしにやさしい一面を見せてくれます。
※「つくしちゃんとおねえちゃん」はこんな子におすすめ!
・読書感想文を書こうと思っている子
・お姉ちゃんか妹がいる子
・やさしさを感じる童話を読みたい子
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3分で分かる「つくしちゃんとおねえちゃん」のかんたんなあらすじ
「つくしちゃんとおねえちゃん」は五つの章からなるお話です。一章ずつどんなお話かかんたんにあらすじをまとめました。
いばりんぼう
あたしのお姉ちゃんは、頭がよくてものしりでなんでもできる。少しおこりっぽくて、いばりんぼうだけど、おねえちゃんはあたしのじまんだ。あたしはおねえちゃんとすごしていると、「グズ」や「チビ」と言われてよく子どもあつかいされる。
二年生のあたしは学校では一年生から「おねえちゃん」と言われるし、もうりっぱなおねえちゃんのはずだ。あたしは早くおねえちゃんをおいぬきたいなと思う。
あと5分
おねえちゃんとの登校中、あたしがくつひもをむすぼうとしてしゃがむと、開けたままのランドセルからにもつが落ちて、けしゴムをなくしてしまう。おねえちゃんはけしゴムをさがすのを手つだってくれたから、ちこくしそうになる。
おねえちゃんは右足が不自由で、早く歩けない。あたしは先に学校へ行って、先生に登校中に起きたできごとを話した。先生は「すてきなおねえちゃんだね」と、ほめてくれた。
ドッジボール
おねえちゃんはなんでもできるゆうとうせいだけど、ドッジボールは苦手みたいだ。夕方、おねえちゃんはかべにむかってボールを投げていた。あたしはおねえちゃんといっしょに、ドッジボールのれんしゅうをした。
おねえちゃんからは「ドッジボールのれんしゅうのことはないしょだよ」と言われる。なぜかと聞くと、「びっくりさせたいから」とおねえちゃんは言った。
なみだ
おねえちゃんはいっしょうけんめいフェルトにはりをさして、かわいいネコのマスコットを作った。おたんじょうび会のプレゼントでわたすらしい。しかし、おねえちゃんはおたんじょうび会から帰ってくると、へやで泣いていた。
まわりの友だちがすてきなプレゼントばかり持ってきたのに、おねえちゃんだけ手づくりのものだったからはずかしくてわたせなかったようだ。おねえちゃんがリボンのまいてあるつつみをまどからなげたから、あたしはそれをあわててひろった。そしておねえちゃんにおとしものだと言ってわたしと、だまってうけとってくれた。
ごめんなさい
あたしはおねえちゃんとおまつりに行きたかったけど、おねえちゃんは「ぜったい、いや」と言った。おねえちゃんが家から出ていったあと、あたしは「おねえちゃんのばか」と大きな声でさけんだ。
しばらくしておねえちゃんが家に帰ってきて、「早くしな」と言ってきた。おねえちゃんはもともと友だちと行く予定だったから、妹もつれてきていいかかくにんしたくて、さっきはダメだと言ったのだった。いっしょに行けるようになったあたしは、おねえちゃんにすなおに「ごめんなさい」と伝えた。
「つくしちゃんとおねえちゃん」の読書感想文ガイド【例文つき】
「つくしちゃんとおねえちゃん」は2022年の課題図書にえらばれています。ここからは「つくしちゃんとおねえちゃん」を読んで、読書感想文を書くコツをいくつかかいせつします。
読書感想文はあらすじをまとめるのではなく、自分がその本を読んでどう感じたか、どう思ったかを書くことが大事です。なので、みなさん自身のことばで書くひつようがあります。
しかし読書感想文がどうしてもにがてな人もいるでしょう。ここではどういったことを書けばいいか、みなさんのヒントになるようなことをかいせつします。
みなさんがイメージしやすいよう、例文をのせています。ただしあくまで例文なので、かんぜんにまねしないでくださいね!みなさんの自分だけの思い出や、その時思ったことを読書感想文に書くようにしましょう。
自分もやさしくしてもらった時のことを書く
本の中で、あたしは何度もおねえちゃんからやさしくしてもらいました。たとえば「あと5分」の章で、おねえちゃんは登校中になくしたけしゴムをさがしてくれましたね。
きっと、みなさんもきょうだいや、親、クラスメイト、先生など、まわりの人から親切にされたことがあると思います。そのときにどういう気持ちになったのかふりかえり、ぐたいてきにどういうことがあったのか、どう思ったのかを読書感想文に書いてみましょう。
【例文】
きゅうしょくでごはんをこぼしたときに、まわりの子たちが自分の分を分けてくれました。とてもうれしかったし、いつも食べるごはんよりもおいしく感じました。
さらにもう一歩ふみこむと、さらに良い文章が書けます。本の中であたしは、おねえちゃんがけしゴムをさがしてくれたあと、どういう行動をしたのか思い出してみましょう。先に学校へ行って、先生にちこくしそうな理由を伝えてましたね。
つまり、人にやさしくしてもらったら、自分もなにかしら人の役に立つことをしたい、人にめいわくがかからないように助けてあげたい、と思うのが大事だと気づけるはずです。そのことを感想文に加えてみてください。
【例文】
友だちが家にあそびに来たときに、クッキーをあげました。「ありがとう」と言われて、「このまえのお礼」だとわたしは伝えました。すると友だちは「おぼえてくれててありがとう」と言ってくれました。
すなおに「ごめんなさい」とあやまる大事さを書く
本のさいごの章「ごめんなさい」では、あたしがおねえちゃんにあやまるばめんが出てきます。あたしはおねえちゃんがおまつりにつれていくのをことわった理由を聞かないまま、「おねえちゃんのばか」と言ってしまいました。
みなさんは、自分のかってな思いこみで人の悪口を言ったことはありませんか?もしかしたらその人がなぜそういうことを言ったのか、そういう行動をとったのか、聞いてみたらちゃんとした理由があったのかもしれません。
【例文】
わたしはお父さんが食べているものが気になって、「わたしも食べたい」と言ったら、「これは食べちゃいけない」とことわられ、思わず「ケチ!」とどなってしまいました。でもあとから聞くと、実はとてもからい食べ物だと分かったのです。お父さんはわたしがからくて大変な思いをするのを、守ってくれたのでした。
そんなとき、この本の中のあたしのように、すなおに「ごめん」と言えた人もいるでしょう。しかし自分が悪いと思いながらも、一度おこってしまったことをすなおにみとめられず、あやまれなかった人もいるかもしれません。その時のことをふりかえってみましょう。
【例文】
わたしはお母さんからお父さんがことわった理由を聞きましたが、お父さんにはすなおにあやまることができませんでした。この本を読んで、わたしはお父さんにちゃんとあやまらないといけないと思いました。今日の夜、「あのときはごめんなさい」と言おうと思います。
なぜどりょくをするのか、考えたことを書く
この本に出てくる、おねえちゃんはなんでもできるゆうとうせいですね。本を読んでいると、なぜおねえちゃんはゆうとうせいになったのか、分かるはずです。「ドッジボール」の章で、ひっしにどりょくするおねえちゃんのすがたが書かれていました。
読書感想文を書くときは、もう一歩ふみこんで、なぜおねえちゃんがそんなにどりょくするのか考えてみましょう。本の中でおねえちゃんはこう答えていますね。「びっくりさせたいから」と。これが一つのヒントになりそうです。
【例文】
わたしはどりょくするのが苦手で、なかなかつづきません。とくにさんすうは苦手でけいさんドリルをやろうとしても、すぐにほかのことをしたくなります。この本を読んでおねえちゃんがドッジボールのれんしゅうをする理由を「びっくりさせたいから」と言っていることにおどろきました。そういえば、わたしもけいさんドリルをがんばって、さんすうで100点をとったときに、お母さんがおどろいてくれてうれしかったのを思いだしました。
あの時のお母さんの顔がわすれられません。またおかあさんをおどろかせるために、苦手なさんすうももっとがんばりたいと思いました。
さんこうにしたい「つくしちゃんとおねえちゃん」の感想(かんそう)まとめ
ここからは「つくしちゃんとおねえちゃん」の感想をまとめました。大人の読者が書いた内容なので、小学生には分かりにくいかもしれません。気になった感想は、お母さんやお父さんにくわしく聞いてみましょう。
何か大きな事件が起こるわけではないのですが、
後半はいたる所で心がじんわりとします。
ワサビのようにツーンと涙が出てくる、
どこにでもいそうな姉妹の日常です。
引用:Amazon
小学生1年生の孫にプレゼントするために購入しました。夏休みの読書感想文を書くための本です。大人が読んでも涙ホロッとしてしまいそうな、暖かい内容でした。
引用:Amazon
『つくしちゃんとおねえちゃん』いとうみく作・丹地陽子絵(福音館書店)よかったー! 頭がよくて、ピアノが上手でちょっと意地悪なおねえちゃん、かっこいいです。つくしちゃんの気持ちもとっても、よい。さすがの一冊でした。 pic.twitter.com/WjgAmq7xq0
— おおぎやなぎちか@ 新刊『友だちの木』『家守神』シリーズ他発売中 (@magoyasiki) April 17, 2021
#読了
いとう みく 他1名
つくしちゃんとおねえちゃん (福音館創作童話シリーズ)おねえちゃんの一生懸命な姿に、優しさに胸がきゅっとした。
どこにでもいる姉妹のどこにでもあるちょっとした日常のお話今年の青少年読書感想文コンクール低学年の部の課題図書 pic.twitter.com/IQyyOcRH4w
— こぱちょふ@読書垢 (@J0jJ0Txfgn2AsN) May 31, 2022
まとめ:「つくしちゃんとおねえちゃん」はやさしさがにじみ出る姉妹のお話だった
いかがでしたか?「つくしちゃんとおねえちゃん」のとくちょうをまとめました。
・2022年の課題図書(小学校低学年の部)
・おねえちゃんのやさしさが感じられる本
・どりょくすることの大事さを考えさせられる本
以上です。読書感想文の課題図書としてはもちろん、大人も楽しめる一冊なので、まだ読んでない方はぜひチェックしてみてください。
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