3分で分かる『##NAME##』のあらすじ&ネタバレ解説・感想まとめ【第169回芥川賞候補作】

第169回芥川賞候補作に選ばれた「##NAME##」(著:児玉雨子)はもう読みましたか?今回は本作のあらすじと感想を紹介し、タイトルの意味、夢小説とジュニアアイドルをテーマに扱った本作の魅力、ラストシーンのネタバレ考察などを行います。

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【第169回芥川賞候補作】児玉雨子の小説「##NAME##」とは

書名 ##NAME##
作者 児玉雨子
出版社 河出書房新社
発売日 2023年7月14日
ページ数 160ページ
初出 『文藝』夏号

小説「##NAME##」の主人公は、元ジュニアアイドルの雪那。夢小説の名前部分を誰にも当てはめずに読むのが好きな雪那は、好きな作家が児童ポルノ禁止法違反で逮捕されたのをきっかけに、過去の活動を振り返ります。

作者の児玉雨子さんはハロプロの楽曲の作詞家としても知られる人物。メディアにも度々登場しており、2021年に発表した小説『誰にも奪われたくない/凸撃』も話題になりました。本作「##NAME##」で初の芥川賞候補となっています。

※「##NAME##」は以下に当てはまる人におすすめ!
・作者が作詞を手がけるハロプロの曲が好きな人
・児童ポルノ問題について深く考えたい人
・第169回芥川賞の候補となった話題作をチェックしたい人

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3分で分かる「##NAME##」のあらすじ【※ネタバレなし※】

小学生の頃からジュニアアイドルとして活動していた私(雪那)。同じジュニアアイドルの美砂乃ちゃんは、自分の名前を「みさ」と呼んでほしいと言う。逆に私のことは「ゆき」と呼んでくる。

美砂乃ちゃんは定期的に開催される撮影会によく参加していた。撮影会ではアイスキャンディーを渡されたり、水着になったりした姿を撮影されていた。私も水着姿で一度だけ参加したことがあった。

私は中学生になっても活動を続けていたが、学校では一人で過ごし「変態」と書かれたメールが来るなど、嫌がらせを受けていた。そんな私の趣味は夢小説を読むことだった。小説の中に出てくる「##NAME##」の箇所に特定の誰かを当てはめて読む小説だが、私はそうせずに「##NAME##」のまま読み進めるのが好きだった。

やがてアイドル活動をやめて、成人した私は就職活動をしているときに、ずっと好きだった夢小説の作者が児童ポルノ禁止法違反で逮捕されたと知る。そして私は自分たちのジュニアアイドルとしての活動を振り返る……。

「##NAME##」のネタバレ解説&考察まとめ

ここからは「##NAME##」の魅力を深掘りするために、タイトルの意味、作品の魅力、ラストシーンのネタバレ考察などを行います。

タイトル「##NAME##」の意味とは

タイトル「##NAME##」は、夢小説における主人公の名前。ふつうは誰かの名前を当てはめて読むのですが、主人公の私(雪那)は、誰も当てはめずにそのまま読み進めようとします。

本作は、「名前」が一つのキーワードとなっています。冒頭で自分たちの本名ではなく、ニックネームで呼び合おうとするところや、ラストシーン(詳しくは後述します)にもかかわってきます。

そこにはアイドルとして活動していた自分は、本当の自分だったのか、という葛藤が隠されているように思えます。アイドルは偶像という言い方もできますが、自分じゃない誰かが人に評価される(とりわけ性の対象とされることもある)という点をどう受け止めるかが、本作の重要なテーマとなっているのでしょう。

ハロプロの作詞家である児玉雨子さんだからこそ書けた世界観

作者の児玉雨子さんは、ハロプロの作詞家としても活動しています。普段アイドルとして活動している人たちを間近に見れる存在だからこそ、感じられることがあったのでしょう。

ただし、ここで注意してほしいのは、本作はあくまでフィクションであるため、特定の団体や人物と関係しているわけではないこと。ただ、最近はジャニーズの問題も話題になってきたため、読者は関連付けて考えたくなるかもしれません。

いずれにせよ、児童ポルノというテーマに真正面から向き合い、よくその世界観を表現していると思います。これも作詞家として人にどうやったら伝わるかをずっと考え続けている児玉雨子さんだからこそできるものなのでしょうね。

ラストシーンをネタバレ考察

夢小説の作者が児童ポルノ禁止法違反で逮捕され、ジュニアアイドルの活動を振り返る主人公。物語の最後はどうなっていったのでしょうか。ネタバレとなるので、結末まで読んだ人だけ下記をクリックしてみてください。

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過去の活動がデジタルタトゥーのようになり、家庭教師を解雇させられるなど、私生活にも影響が出てきた私。そこでとった行動が、思い切って改名することでした。主人公は「雪那」から「ゆき」へと名前を変えるのです。

しかしここで重要なのが、主人公が改名により生まれ変わったという心境に着地させないこと。結末に近い場面で私は以下のように感じています。

ゆき。この他に何も私を指すものはなく、これからこの音でもって私は世界から呼びかけられてゆく。そしてとっくにそう呼びかけられてもいて、私はすべてを捨てて生まれ変わったわけでも生まれ直したわけでもなく、既に私でいたことに気づく。
引用:「##NAME##」本文より

つまり、私は過去を捨てたわけではなく、私なりに受け入れることができた、という着地になっているのです。ジュニアアイドルのときはイマイチ打ち解けられず、そのまま離れていった「みさ」とやっと分かり合えた気持ちになり、物語は終わります。

よく「第二の人生が始まった~」などと言いますが、本作はそういった結論にせず、過去を見つめ直し、未来まで続く物語として一つの人生ととらえていることが、本作の大きな魅力といえるのではないでしょうか。

「##NAME##」を読んでみた感想

ここからは「##NAME##」を読んでみた感想を書いていきます。本作は第169回芥川賞の候補作に選出されていますが、この記事を書いている時点ではまだ発表前ということで、芥川賞受賞の予想も合わせて行います。また読者のレビューもいくつか紹介します。

【筆者の感想】アイドルの闇の部分を真っ向から描き切った意欲作

幼いころから人気アイドルとして活動してきた人は、脱退後によくトラブルを起こしているなと、個人的に思っていました。誰とは言いづらいですが、小さな頃からちやほやされて自分自身が分からなくなっちゃうのかなとか、承認欲求が変な方向にいっちゃうのかなとかいろいろ考えていました。

アイドルはファンからの期待や妄想を一身に背負うので、我々には想像しがたいとても辛い苦労があるのでしょう。とくに女性アイドルはどうしても性の対象としてみられるケースがあり、未成年の場合はかなりデリケートな部分があるといえます。

そういったアイドルの闇の部分ともいえるテーマを選び、しかも元アイドルという立場の主人公を据えて描かれた本作は、その意欲だけでも十分に評価できます。ラストシーンの考察でも書きましたが、最後には光が見えて、少し安心しました。

さて、そんな本作は芥川賞の候補作にも選ばれているわけですが、受賞の可能性はあるのでしょうか。結論からいうと、かなり迷いますが、やや難しいのではないかと判断します。

個人的には候補作の中では乗代雄介さんの「それは誠」と並んで、一二を争うくらい好きな作品です。ただ、選考委員たちに高く評価されるかとなるとやや不安な点がいくつかあります。

特にラストシーンにおける評価が分かれそうです。難しいテーマを扱っているわりに、最後は無理やり解決させたのではないか、それくらいで救われるものなのか、といった議論は出るかと思います。

また母親の存在も出てきますが、もう少し母と子の対話の部分や関係性に踏み込んでほしかったという意見も出そうです。そのあたりがマイナス評価につながり、受賞が難しくなる可能性があります。これらの点を踏まえて、受賞予想は大穴にしておきます。

【みんなの感想や評価】作詞家としての言葉のセンスを感じる

続いてSNSに読者が投稿している感想をいくつか紹介しましょう。

まとめ:「##NAME##」はジュニアアイドルの苦悩を描いた小説だった

いかがでしたか?「##NAME##」の特徴を以下にまとめました。

・第169回芥川賞候補作
・ハロプロの作詞家としても活動する作家が描いた小説
・児童ポルノの問題をテーマにした意欲作
・名前が一つのキーワードになっている

以上です。まだチェックしていない方は、ぜひ読んでみてください!

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