生きるおかしみと弱さとは?『生きとるわ』(又吉直樹)のあらすじ&感想

今回は又吉直樹さんの最新小説『生きとるわ』について、あらすじや感想を紹介。タイトルの意味や作品の魅力、ラストシーンの考察(解説)、映画化の可能性などについても言及します。ネタバレ部分は隠しているので、最後までチェックしてみてください。

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又吉直樹の小説『生きとるわ』とは

書名 生きとるわ
作者 又吉直樹
出版社 文藝春秋
発売日 2026年1月28日
ページ数 448ページ

作者の又吉直樹は、お笑い芸人の傍ら執筆活動を行っており、『火花』で芥川賞を受賞。その後も『劇場』や『人間』などの小説のほか、作家同士の対談や文化人としてのテレビ番組出演など、お笑い以外にも幅広い活動を行っています。

『生きとるわ』は、大阪で会計士として働く男・岡田が主人公。高校時代に仲間だった横井に五百万円を貸しており、そんな横井と阪神タイガースがリーグ優勝を決めた夜に再会するところから、人生の歯車がまた狂っていくという物語です。

※『生きとるわ』は以下に当てはまる人におすすめ!
・芸人でもあり作家でもある又吉直樹さんのファン
・友人関係との金の貸し借りで悩んだことがある人
・笑えて深く考えさせられるような小説を読みたい人

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3分で分かる『生きとるわ』のあらすじ【※ネタバレなし※】

九月半ば、僕(岡田)は、高校時代に同じ日本映画研究部に所属していた同級生と会っていた。会う度に必ず話題に出るのが、同じ部員だった横井のことだ。横井は周囲のいろんな人物にお金を借りたままになっていて、岡田も五百万円を貸していた。

そんな横井がミナミをうろついているという情報を聞いていた岡田たちは、道頓堀で横井らしき人物を目撃する。それは、阪神タイガースがセ・リーグ優勝を決めた日、まさに川に飛び込もうとする男だった。

会計士として、周囲からは順風な生活を送っていると思われている岡田。しかし、お金を貸していた横井と再会してから、また人生の歯車が狂わされていく。高校の時は親友のようにして付き合っていた岡田は、横井のことを半ば信じたい気持ちもあるのだが……。

『生きとるわ』の主な登場人物まとめ

『生きとるわ』の主な登場人物についてまとめました。

岡田善人:本作の主人公。会計士。周囲からは順風な生活を送っていると思われている
大倉徹:高校の同級生。ミナミで店を経営。都市伝説や陰謀論が好き
広瀬:高校の同級生。ややお調子者のキャラクター
横井輝彦:高校の同級生。多くの人から金を借りている
廣野善男:岡田達が所属していた日本映画研究部の顧問

有希:岡田の妻。岡田とは高校時に出会っていた
昌代:有希の小学校からの幼馴染

中村:岡田の高校の同級生。野球部にいたが、1年の時に死亡
久保:岡田たちが会った赤いモヒカンの男
龍先輩:岡田の高校にいた不良の先輩
定ちゃん:スナックにいる謎めいた老人

『生きとるわ』のネタバレ解説&考察まとめ

ここからは『生きとるわ』の魅力を深掘りするために、タイトルの意味、作品の魅力、ラストシーンのネタバレ考察などを行います。

タイトル「生きとるわ」の意味とは?

タイトル「生きとるわ」には、様々な意味合いが含まれています。

第一に、本作の主題である、岡田が下手なりに懸命に生きる姿を表しているといっていいでしょう。特に横井を半ば信じたいあまりにお金を貸してしまいながら、時に裏切られたと思って悪態をつく様が「生きとるわ」という言葉に当てはまります。

また、ラストでのある仕掛けも、タイトルに大きく関わってきます。この点はネタバレになってしまうので、「『生きとるわ』のラストシーンをネタバレ考察(解説)!岡田の運命は?」の章で触れていきましょう。

『生きとるわ』を読むうえでチェックしたい、4つの大きな魅力

本作の大きな魅力を4点紹介しましょう。

1つ目は、スリリングな物語の展開です。岡田は横井から騙されてお金を用意することになり、だんだんと危険な橋を渡っていきます。どうやってお金を画策するか、また危険な目にあっていく岡田はどういう運命を辿るかに注目です。

2つ目は、主人公・岡田の心情の動きです。横井のことを憎んでも憎みきれず、時に妙な優しさを見せてしまう岡田。なぜ、岡田は横井にそれほどまで多額のお金を貸してしまったのか、現在はどう想っているのか、などの部分に着目して読むと良いでしょう。

3つ目は、ユニークな文体です。大阪を舞台にした小説なので、会話が関西弁なのは一般的ですが、地の文(会話以外の文)も関西弁で展開されます。主人公の心情も混ざっているというのもありますが、堅すぎない表現で読んでいてすっと入ってきやすいのが特徴です。

4つ目は、ユーモアが効いた世界観です。ここは、お笑い芸人でもある又吉さんの実力がいかんなく発揮されている箇所でしょう。大阪の混沌とした文化や、のんべんだらりと生きている人たちへの強烈なツッコミが効いていて、笑えるところが何度も出てきます。

『生きとるわ』のラストシーンをネタバレ考察(解説)!岡田の運命は?

ここでは、『生きとるわ』のラストシーンについて、考察(解説)した文章を書きます。前章に書いたタイトルの伏線の意味についても記すので、ネタバレしたくない人は、以下をクリックせずに読み進めてください。

ネタバレしていいからラストシーンの考察(解説)を知りたい方はこちらをクリック!

【ラストシーンまでの大まかなあらすじ】
横井は香織と組んで岡田が不倫したことを久保さんが怒っていると仕向け、お金をゆすろうとした。しかし、すんでのところでその窮地を救ったのは、岡田の妻の有希だった。有希が香織を守る動きをしたことで、その場を逃れたが、二人はその後に離婚した。

その後、阪神タイガースが日本一になった日に、また道頓堀で横井を目撃し、問い詰める。しかし、横井は相変わらず岡田の話を交わして来る。次の瞬間、横井は久保さんに攫われる。実は件の騒動に久保さんは何も関わっておらず、横井の勝手な行動に憤っていたのだ。

最後は横井の彼女と名乗る人物から、岡田たちに横井が亡くなったと連絡が入る。しかし、横井が救急搬送されたという病院に横井がいた形跡は無く、また横井に騙されたと知る。

【考察】
最後まで騙し続けた横井らしい終わり方でした。タイトルの「生きとるわ」は、てっきり横井は死んだと思っていた岡田が、横井の狂言だと分かった瞬間に出てきた横井へのツッコミのセリフとして捉えることもできるでしょう。

個人的に、終盤の窮地でピンチを救った有希の行動が素晴らしかったです。普通は不倫相手を糾弾したくなるところを、若い子だからと擁護するような姿勢はなかなかとれないでしょう。岡田はこの奥さんに甘えすぎた部分があったのかなとも思いました。

『生きとるわ』は実写映画化・ドラマ化する?主人公は明石家さんまの可能性も

これまで『火花』『劇場』などが実写映画化されてきた又吉さんの小説。本作『生きとるわ』も実写化されたら面白そうですね。実はキャストに関して、作者の又吉さんはインタビューでこのように答えています。

思い切って、(明石家)さんまさんとかにやってもらえたらうれしいですけどね
引用:又吉直樹、6年ぶりの長編小説の映像化は“明石家さんま”希望 『火花』執筆時にラブコール受けていたこと明かす – 産経ニュース

主人公の岡田は30代後半の設定なので、さんまさんだとかなり歳の差を感じますが、その点に関しては、

設定をガラリと変える。小説と映像が全く違っても面白いかなと思いますね
引用:又吉直樹、6年ぶりの長編小説の映像化は“明石家さんま”希望 『火花』執筆時にラブコール受けていたこと明かす – 産経ニュース

と語っています。実際、映画化もしくはドラマ化された時のキャストがどうなるか楽しみですね。

『生きとるわ』を読んでみた感想

ここからは『生きとるわ』を読んでみた感想を書いていきます。また読者のレビューも合わせてまとめました。

【筆者の感想】下手なりに生きていく主人公の姿が痛切

主人公の岡田が不器用ながらもなんとか生き続けていく姿が痛切で、最後まで息の抜けない展開でした。横井を憎みつつも、親友として信じたくなるという気持ちがない交ぜになっていて、そんな弱さを抱えたまま、生きるところはどこか他人事じゃなく感じられます。

また、ところどころおかしくクスリと笑える部分も多くて、又吉さんがぼそぼそと突っ込んでいるイメージも容易に想像できました。こういったおかしみと人間の闇の部分を重ねて一つの長編を描き切ったところに感嘆しました。

【みんなの感想や評価】きついけどおかしい

続いて読者がSNSやレビューサイトに投稿した感想や口コミをいくつか紹介しましょう。
※執筆時点でまだ発売直後だったため、ある程度感想についての投稿が書かれた段階で更新します。

まとめ:『生きとるわ』は「生きる」意味を問う力作長編だった

いかがでしたか?『生きとるわ』の特徴を以下にまとめました。

・ラストで分かるタイトルの意味が秀逸
・横井のことを半ば信じたいと思う岡田の心情の動きに注目
・関西弁の字の文で、ユーモアが効いた世界観も魅力

以上です。まだチェックしていない方は、ぜひ読んでみてください!

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