3分で分かる『よむよむかたる』のあらすじ&ネタバレ解説・感想まとめ【第172回直木賞候補作】

今回は『よむよむかたる』(著:朝倉かすみ)をピックアップ。本作のあらすじや感想を紹介するとともに、タイトルの意味、作品の魅力、ラストシーンのネタバレ考察(解説)、直木賞受賞予想もまとめました。ぜひ最後まで読んでみてください。

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【第172回直木賞候補作】朝倉かすみの小説『よむよむかたる』とは

書名 よむよむかたる
作者 朝倉かすみ
出版社 文藝春秋
発売日 2024年9月19日
ページ数 320ページ

作者の朝倉かすみさんは、北海道小樽市出身の作家。これまで様々な小説を発表していますが、中でも2018年に刊行した『平場の月』は直木賞の候補となり、山本周五郎賞を受賞するなど、特に話題になりました。

今作『よむよむかたる』は、北海道小樽市の古民家カフェを舞台に、高齢者のメンバーが集まった読書会をテーマとした小説です。読書会そのものの楽しさが感じられるほか、会が進むにつれ、メンバーの生い立ちや繋がりなどが分かっていきます。

※『よむよむかたる』は以下に当てはまる人におすすめ!
・読書会に興味がある人
・老後になにか趣味やコミュニティーを作りたい人
・第172回直木賞の候補となった話題作をチェックしたい人

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3分で分かる『よむよむかたる』のあらすじ【※ネタバレなし※】

北海道小樽にある古民家を改装した喫茶シトロンで、毎月一回開催されている読書会「坂の途中で本を読む会」。78歳から92歳までの個性的なメンバーが集う会だ。

叔母の美智留から店長を引き継いだ28歳の安田松生は、しばらく小説を書けていない作家だ。坂の途中で本を読む会の中に最年少メンバーとして加入することになり、みんなからやっくんと呼ばれ、もてはやされる。

発足20年を迎え、記念誌を作ることになり、毎回会の終わりにそれについての話し合いの時間が持たれることになった。さらに、会が進むにつれ、各メンバーの生い立ちが分かっていき、やがて意外な真実にたどり着く……。

『よむよむかたる』のネタバレ解説&考察まとめ

ここからは『よむよむかたる』の魅力を深掘りするために、タイトルの意味、作品の魅力、ラストシーンのネタバレ考察などを行います。

タイトル「よむよむかたる」の意味とは?

本作で開かれる読書会「坂の途中で本を読む会」は誰かが課題本を朗読し、各々がその読みと感想を述べるという流れで進行していきます。声に出して朗読するという行為は、ただ本の内容を理解するだけでなく、その人の精神状態、もっというと生き様が反映されているようです。

このように声に出して読むことが重要な要素となっており、そのうえであれやこれや語っていくうちに話が進行していきます。それがタイトルにあるような「よむよむかたる」に繋がっています。

高齢者メンバーのユーモラスな語りが面白い!

読書サークルに集まる高齢者メンバーの和気あいあいとした語り合いが本作の大きな魅力です。どのメンバーも個性的で、過去の思い出話に花を咲かせたり、空気を読まないことを言ったりして、楽しげな雰囲気が漂います。

また、途中から出てくる「明典」が重要人物になってきます。サークルの最年長メンバーであるまちゃえさんこと増田正枝の息子ですが、若くして亡くなったことが明かされます。この人物についてのある繋がりが伏線となってラストへと導かれるのですが、その点は次章で詳しく述べましょう。

『よむよむかたる』のラストシーンをネタバレ考察!

ここでは『よむよむかたる』のラストシーンについて考察した内容を記します。ネタバレとなるので、最後まで読んだ人だけ以下をクリックしてみてください。

ネタバレしていいからラストシーンの考察を知りたい方はこちらをクリック!

【大まかなあらすじ】
メンバーの一人・マンマが亡くなってしまうが、読書会は進んでいき、最後には無事に記念誌が発行された

また、読書会とはまた別軸の物語が展開されていた。それは、安田が小説を刊行した際、読者レターの中に以下のような文面があったことに端を発していた。

ほんとうに、あなただけのお話ですか?
あなたひとりでつくりましたか?
モン
引用:『よむよむかたる』本文より

安田に盗作した覚えはなく、その手紙の真偽は不明だった。ただし、ラストでこのモンが井上さんだということが判明する。市立小樽文学館職員で、物語中盤から登場してくる人物だが、実は彼女が明典の娘であり、幼い頃から安田と交流があったのだった。

【考察・解説】
読書会の話だけだとやや間延びしそうな内容ですが、それと並行してミステリ的な要素も詰め込まれていて、工夫されているなと感じました。読み進めていくうちに結末はある程度予想できるものの、最後まで楽しめる内容になっていました。

『よむよむかたる』を読んでみた感想

ここからは『よむよむかたる』を読んでみた感想を書いていきます。また読者のレビューも合わせてまとめました。

【筆者の感想】楽しげな雰囲気が伝わってくる

個人的に読書会には何回か参加していますが、本作にあるように参加者たちが生き生きと語っている場面を思い出しました。みんな作品を読むだけでなく、自分自身の境遇や生い立ちと照らし合わせて語りたいことがあるのでしょうね。本作でも参加者たちが思い思いに語る様は楽しげで、読んでいるだけで心温かな気持ちになりました。

また作者の朝倉かすみさんの比喩表現や書き方がとても巧みで、情景を思い浮かべながら読み進められるのもよかったです。読書会の光景を描くということは、はたから見たら退屈なシーンになりがちですが、そうならないように工夫されていたように思えます。

さて、本作は第172回直木賞の候補作となっていますが、果たして受賞に至るのでしょうか。大きな瑕疵は見つけにくく、一定の評価を得そうな小説です。ただし、逆に言うと読者に訴えてくるものも少なく、インパクトに欠けるかもしれません。

これは完全に個人的な思いですが、選考委員たちは自分たちより上の世代のコミュニティーにはむしろあまり共感しないような気もします。それに前作『平場の月』の方が、大人の色気というか恋愛模様を描いた快作だったため、それと比較しても分が悪そうです。

受賞予想:ー(なし)

【みんなの感想や評価】一人では得られない読書の感動

続いて、読者がSNSやレビューサイトに投稿した感想や評価を一部紹介します。

毎月ある、またそれが継続されることの大切さ。高齢であるがゆえに、明日、また日常的にある病気や死。死ぬことでメンバーが欠けていく、それがまたわがことである状況。高齢者メンバーに若い人が加わることでの新しい魅力や気付き。本を通した、人生の読みの深まりとみんなとの共有、共感の広がり。
引用:Amazon

まとめ:『よむよむかたる』は高齢読書サークルの模様を描いた小説だった

いかがでしたか?『よむよむかたる』の特徴を以下にまとめました。

・第172回直木賞候補作(受賞予想はー:なし)
・高齢読書サークルの楽しげな雰囲気が伝わってくる
・途中から出てくる人物にまつわるミステリ要素も楽しめる

以上です。まだチェックしていない方は、ぜひ読んでみてください!

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