課題図書『リヒト!』を読んで読書感想文を書きたい小学生、必見! 今回は本作のあらすじをネタバレ込みで要約したうえで、読書感想文を書くコツを例文付きで解説します。読者の口コミレビューも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
『リヒト!』(小学校高学年の部の課題図書)の内容とは
| 書名 | リヒト! |
| 作者 | イノウエミホコ |
| 出版社 | 文研出版 |
| 発売日 | 2025年10月21日 |
| ページ数 | 176ページ |
『リヒト!』は、祖母・節さんが亡くなる直前にお願いされたものを叶えるため、中学受験を控える小学生の理人が、親戚のマサムネとドイツを旅する話です。旅の道中で、理人は家族が抱えた秘密や、勉強だけでは分からない大事なことに気づいていきます。
※『リヒト!』は以下に当てはまる人におすすめ!
・読書感想文を書きたい小学生
・ドイツを旅したい人、旅行に興味がある人
・勉強以外の大事なことも知りたい人
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『リヒト!』のあらすじ【※ネタバレなし※】
大好きな祖母の節さんが亡くなった。一か月後、ぼく(理人)は母さんから、お守り代わりにしていた節さんの写真をレイさんが持って行ったと聞かされる。レイさんとは、節さんの双子のお姉さんだが、かつて仲違いしたようで、今はドイツに住んでいる。
中学受験を控えるぼくにとって、あの写真はとても大事だ。写真を受け取るために、ぼくは親戚の美大生・マサムネとドイツへ行くことになった。昔からどうも苦手なマサムネとの旅がうまくいくか、不安だ。
実は、ぼくがドイツへ行く目的はもう一つあった。節さんが亡くなる間際に、ぼくは節さんからあるお願いを聞いていたのだ。そして、ぼくはマサムネと、ケルン大聖堂やクリスマスマーケットなどを巡るうちに、大事なことに気づいていく……。
3分で分かる『リヒト!』の要約【※ネタバレあり※】
前章でネタバレなしのあらすじを紹介しましたが、ここでは本書の内容を要約したものを記載します。ネタバレが大丈夫な人だけ、下記をクリックして中身をチェックしてみてください。(※できるだけ自分の力で作品を全て読みましょう)
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出発日。朝バタバタしながら空港へ向かう途中の駅で、同じ小学校に通う北尾と会う。北尾はぼくにとっては友達ではなく、受験のライバルとしてしか思っていなかったが、それを告げると北尾は困惑してしまう。
母さんとマサムネが計画したプランで行動した。ぼくはホテルや移動中にできるだけ受験勉強をしたいと思っていたが、ケルン大聖堂やクリスマスマーケットを巡るうちに、旅行の中で頭で考えることと体験して思うことは違うものだと気づいていく。
そして、やっとドイツでレイと会ったが、彼女はぼくがそれまでに抱いていた印象とは違った。ぼくはそこで祖母から託されていた封筒を渡す。そこには幼少期のヒカルが写った写真があった。
ヒカルとは、ぼくにとっての大叔父だ。マサムネの父であり、レイにとっては腹違いの弟。マサムネはレイと節の仲違いの原因がヒカルにあるのではと不安だったが、お互いに言葉が足りず行き違っていたのが積み重なったのが原因だと分かる。
ぼくは、ヒカルにそっくりなようだ。レイから「リヒトってドイツ語だと、光って意味なんだ」と聞かされて、ぼくはとっさに節さんからも同じことを聞いていたと嘘をつく。正しいことをしたいと思っているぼくだが、なぜかその時はそんな嘘が口から滑り出した。
ぼくは、祖母の分からない一面に気づくが、それは北尾がぼくに抱いていた気持ちと同じだと気づく。ぼくは北尾にお土産でも買っていこうと思う。そして、レイにはまた日本に来てくださいと書いたメッセージを送った。
『リヒト!』の主な登場人物まとめ
『リヒト!』の主な登場人物について紹介します。
・理人:本作の主人公。中学3年生。正しい大人になりたいと思っている。中学受験に向けて、受験勉強を頑張っている。
・節:理人の祖母。理人がお手本にしていた大人。病気で亡くなる間際に、理人にあるお願いをする。
・レイ:節の双子のお姉さん。節が言うには「意のままに生きるとああなるという、見本のような人間」。ドイツ在住。
・マサムネ:理人の親戚。無神経で図々しい性格。理人が小学校受験に失敗した原因を作った。27歳の美大生。
・理人の父さん(ダイスケ):理人がドイツへ行くのを最初は反対する。
・理人の母さん:大の飛行機嫌いで、理人のドイツ行きをマサムネに託す。
・北尾大晴:同じ進学塾に通う、同じ小学校の生徒。理人にとっては、友達じゃなくてライバル。
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『リヒト!』の読書感想文ガイド【例文つき】
本作は2026年の課題図書に選ばれていますが、実際読んで書こうと思っても、どこからどう始めて、どう書き進めればいいか悩んでしまう子もいるでしょう。
読書感想文で大事なのは、あらすじを単にまとめるのではなく、本を読んで気づいたこと・感じたことを自由に書くことです。
形式にしばられず自由に書いてよいものですが、ある程度基本のフォーマットをおさえておくと、書き進めやすいでしょう。以下の流れ(起承転結)を意識してみてください。

このような流れを意識して、書いてみましょう。一つずつ丁寧に解説します。
起:なぜこの本を手に取ったか、本を読み始めた段階でどう感じたか
まずは冒頭で、この本を手にとった理由や読み始めた段階で何を感じたかを書いておきましょう。すると、その後の文章につなげやすく、まとめの文章も書きやすくなります。
【例文の「起」】
ぼくは両親がヨーロッパへ新婚旅行に行ったと聞いていて、もともとドイツの旅に興味がありました。目次が書かれた「移動MAP」を見て、ケルン大聖堂も巡ったと知り、さらに興味を持ち、読み始めました。
上記のような本を手にとった理由を踏まえて、読み始めた段階で感じたことについて記していきましょう。
【例文の「起」の続き】
しかし、本書を読み始めてみると、主人公の理人は勉強ばかりしていて、友達のことを大事にしていないなと気づきました。向こうについてからも勉強のことばかり気にしていて、たしかに勉強も大事だけど、せっかくドイツに行ったのにもったいないなと感じました。
といった感じで続けておけば、ラストに至るまでに「友達のことをどう思うようになったか」「旅先で何を学んだか」といった点について書きやすくなるでしょう。
ほかにも、いくつか冒頭部分を書く上でのヒントを紹介しておきます。
・表紙の絵から惹かれるものはあるか?
・祖父母など、大事な人が亡くなった経験はあるか?
・「移動MAP」(2,3ページ)を見て、関心を抱いた地域や行程はあるか?
・両親がいないなか、遠くへ行った経験や願望はあるか?
・勉強以外で大事なものを学びたいと思うか?
・友達を傷つけた/傷つけられた経験はあるか?
承:本を読み進めていくなかで、何を感じたか
続いて、「承」の部分です。ここではできるだけ「起」で書いたことを踏まえて、読み進めていく中で感じたこと・考えたことを書きましょう。
全体的なことをまとめて書こうとするより、具体的な場面をしぼった方が文章を展開しやすいです。
【例文の「承」】
旅の道中の中で、一番印象に残ったのはケルン大聖堂を訪れた場面です。ぼくの両親も新婚旅行で訪れたそうで、「天井が高くて圧巻だったし、ステンドグラスの光がきれいで感動した」と聞いてました。理人も同じような気持ちを抱いたようで、やはり多くの人をみりょうするものがあるのだなと思いました。
上記のように、自分が経験したことや聞いたことを踏まえて書けると、より良い文章になります。そのうえで、登場人物がどんな気持ちだったかを想像してみましょう。
【例文の「承」の続き】
理人は、マサムネから大聖堂のなかで節さんをイメージするものがあると聞かされて、必死にそれを探します。それだけ大好きだった祖母のことを忘れられないのでしょう。それにもしかしたら自分の知らない土地だったら、何か自分がこれまで考えたことのないものに出会えるかもしれないという気持ちも働いていたのかもしれません。
このように、正解・不正解などはないので、なんでも自由に書くことがポイントです。
こちらもいくつか気づきのヒントを紹介しておきましょう。
・オランダからドイツへ国境を越えた時、理人はどんな気持ちになったか?
・ホテルや交通の便など、なかなか思い通りにいかない旅を通じて、理人はどう感じたか?
・無神経に生きていそうなマサムネだが、良さを感じるのはどんなところか?
・マサムネは『車輪の下』からどんなメッセージを受け取ったか?
・クリスマスマーケットやマウルブロン修道院ではどんな気づきがあったか?
転:そのほかに何か気づきがあったか
また、これまで書いた文章の流れにあまり沿ってなくても、気づいたポイントを書いていきましょう。ささいなことでも意外と重要な気づきかもしれませんし、ほかの人が書いた読書感想文と差をつけるポイントになることもあります。
【例文の「転」】
理人がマサムネに対して「ビビリ」だと言うと、マサムネが「繊細」だと返すシーンがありました。たしかにビビリと繊細は紙一重だと思いますし、一つひとつ何でもじっくりと見ることで、芸術として表現したくなるものが見えてくるかもしれません。
といったように、視点や人物を変えて、その人の心情を考えてみるのもよいでしょう。
結:本を読む前と読んだ後でどう変化したか
最後にまとめの文章です。「起」や「承」で書いたことを踏まえて、本を読む前と読んだ後で感じた自分の考え方の変化について書きましょう。
【例文の「結」】
理人は、旅を続ける中で、人のことを表面だけで見るのではなく、もっと奥深くまで知っていくことに気づきました。知らない世界を旅することで、勉強だけでは分からないものがあると知ったのではないでしょうか。
さらに、本作を読んだうえで、自分がどう行動したいか、どんなアクションに移したいか、というところまで書けるとより良い締め方ができます。
【例文の「結」の続き】
理人が最後に北尾のことを思ってお土産を選ぼうとしたように、自分も大事な友達のことをもっと知っていきたいと感じました。また、レイと節さんのように言葉足らずで仲違いしてしまわないように、もし家族や友達とすれ違いが起きそうなときはしっかり話すようにしたいなと思います。
参考にしたい『リヒト!』の感想・口コミ評価まとめ
最後に、SNSやレビューサイトに投稿された本書の口コミをいくつか紹介しましょう。読書感想文を書くうえでの何かしらのヒントになるかもしれません。
イノウエミホコさんの新刊『#リヒト!』を読みました。亡くなった祖母との約束を果たすべく、中学受験直前に叔父とドイツへ。家族ってホント、ややこしいんだよね😅でも、文体が読みやすく、なにより旅の臨場感があって興味津々で楽しい!リヒトがどう変わっていくか、ぜひ読んでお確かめください pic.twitter.com/5ppJLPVCvG
— いとうみく (@rxm07272) November 23, 2025
自由きままに旅をするマサムネに振り回されながら旅を続けるなかで、理人の中でなにかが変わっていく。
引用:『リヒト!』|感想・レビュー – 読書メーター
#児童文学100冊マラソン
【29/100】
『 リヒト!』
#高学年 #課題図書 #イノウエミホコ
#文研出版 #リヒト色々なメッセージが散りばめられていて、心当たりのある言葉にハッとしながら読み進めていける本だった。… pic.twitter.com/RMIp6ZJAjF
— miko❤︎.*児童文学100冊マラソン (@mikobooks16) April 22, 2026
読書感想文コンクール課題図書「リヒト」読了。イノウエミホコさんの「男子弁当部」は、ずっと5〜6年生に推してるので、これは同じ作家の本だよって紹介しよう。それにしても、ほとんどの背景がドイツ❗️地図も見せて紹介かな。
— くらみっちゃん (@NoOg7yf1awL0hiE) April 23, 2026
まとめ:『リヒト!』はドイツの旅を通じて大事なことに気づく小説だった
いかがでしたか? 『リヒト!』の特徴を以下にまとめました。
・2026年における読書感想文の課題図書(小学校高学年の部)
・苦手なマサムネと珍道中の旅の行程が面白い!
・ドイツの旅を通して、勉強以外の大事なことに気づかせてくれる
以上です。まだチェックしていない方は、ぜひ読んでみてください!
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