5分で分かる『君の火がゆらめいている』のあらすじ&読書感想文を書くコツまとめ

課題図書『君の火がゆらめいている』を読んで読書感想文を書きたい中学生、必見! 本作のあらすじをネタバレ込みで要約したうえで、感想文を書くコツを例文付きで解説します。読者の口コミレビューも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

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『君の火がゆらめいている』(中学校の部の課題図書)の内容とは

書名 君の火がゆらめいている
作者 落合由佳
出版社 講談社
発売日 2025年11月27日
ページ数 208ページ

『君の火がゆらめいている』は、発達障害の姉を持つ主人公が、同じ境遇の人が集まる「きょうだい会」での繋がりなどを通して、成長していく物語です。本作は2026年における中学校の部の課題図書に選出されました。

※『君の火がゆらめいている』は以下に当てはまる人におすすめ!
・読書感想文を書きたい中学生
・人との接し方に悩んでいる人
・自分の気持ちを後回しにしてしまっている人

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『君の火がゆらめいている』のあらすじ【※ネタバレなし※】

わたし(今永葉澄)は、双子の姉の菜々美が発達障害を持っていることを知ってから、ずっと一緒にいて、困ったら助けると約束する。実際、小学6年生になってからも、なにかと世話を続けていたが、どこかぎくしゃくしている部分がある。

それは、いちばん仲が良かった倫ちゃんから、菜々美とは距離を置きたいと言われたからだ。誕生日会にも菜々美は連れてこないでと言われて、ショックを受けた。

それに、わたし自身もずるい性格なんだと思って、自己嫌悪に陥っている。菜々美にだけ障害があるのが羨ましいと思ってしまうことがあるからだ。

そんななか、障害や重い病気がある兄弟・姉妹がいる子どもが「きょうだい児」と呼ばれ、彼らが集まる「きょうだい会」があると知った。

わたしはきょうだい会で仲良くなった恵太と交流するうちに、菜々美との接し方に変化が生まれて、うれしい気持ちが芽生えていく。

しかし、その一方で恵太の家族には大きな問題が起きていて……。

3分で分かる『君の火がゆらめいている』の要約【※ネタバレあり※】

前章でネタバレなしのあらすじを紹介しましたが、ここでは本書の内容を要約したものを記載します。ネタバレが大丈夫な人だけ、下記をクリックして中身をチェックしてみてください。(※できるだけ自分の力で作品を全て読みましょう)

ネタバレしていいから要約を確認したい方はこちらをクリック!

わたしは、恵太から丸付けをするときにバツを小さくしてみたらいいとアドバイスを受け、実践するとたしかに菜々美の機嫌を損ねなかった。また、お互いの苦労を共有できたことで、心が軽くなっていく。

また、倫ちゃんが菜々美を誕生日に誘わなかったのは、彼女のおばあちゃんが精神的に不安定になりやすく、菜々美と会って混乱させたくなかった意図があったと知る。さらに、倫ちゃんに菜々美の窮地を助けてもらったことで、だんだんと二人の仲が修復していく。

一方で恵太とはある時期から連絡がとれづらくなる。発達障害の弟が暴力をふるうようになっていた。久々に再会した際、弟が暴れていて、その場に出くわしたわたしは、その流れで階段から落ちてしまう。

幸い大きなケガは無かったが、お互いの両親も関わってきて、複雑な問題に発展する。親とぶつかった恵太は家から飛び出すが、わたしと倫ちゃんは捜索の末に恵太を見つけて、お互いに現状について抱えている想いをぶつける。

お互いにきょうだいを背負ってきたつもりになっていたけど、それは違うし、できないと認め、逆にいろんな人の手を借りることで楽になれたと、わたしは語る。さらに、必死な気持ちでこう呼びかけたのだ。

心を殺されずに生きられる、きょうだいの距離を、恵太といっしょに見つけたいよ
引用:『君の火がゆらめいている』本文より

そして、事態はなんとか収まり、最後は中学の卒業式の場面で終わる。4月からはわたしと菜々美は別々の学校に行くことになる。式の最中にわたしはこんなことを思った。

何の条件もなく、どんな人もひとりで、当たり前に生きていける。
わたしたちが生きる世界は、そういうところであってほしい
引用:『君の火がゆらめいている』本文より

『君の火がゆらめいている』の主な登場人物まとめ

『君の火がゆらめいている』の主な登場人物について、まとめました。

今永葉澄:本作の主人公。発達障害を持つ双子の姉の菜々美のことを困ったら助けると小さい頃に約束し、実際にお世話をするが、自分の感情は後回しにするうえに、ずるい性格だと自己嫌悪に陥っている。

【葉澄の家族】
菜々美:双子の姉。自閉スペクトラム症と知的障害があると診断され、療育を受けている。
・葉澄の両親:ともに美容室で働く。葉澄が菜々美の世話をするなかで、様々な問題に直面していく。

【学校の関係者】
・倫ちゃん:葉澄にとっていちばんの友だちだったが、菜々美とは距離を置かれたことで、だんだんすれ違っていく。
・柳沼:葉澄の同級生。発達障害を持つ子どもに対して、価値が無いと決めつけ、交流しようとしない。
・今野涼子:2年生と3年生の頃のクラス担任。通常ミズアイス。どこか冷たい感じがする先生。

【きょうだい会「つなぎび」の関係者】
相田恵太:柴犬のような雰囲気の人懐っこい男の子。既に将来のことをしっかり考えている。一つ下の弟が発達障害を持っている。
・相田聖人:発達障害があり、錯乱して暴力をふるうことがある。
・珠里:つなぎびのボランティアスタッフ。金髪でド派手なギャルのお姉さん。ニックネームはジュジュ。
・倉木:やさしい目をした会長のおじさん。常に肯定的なアドバイスをしてくれる。

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『君の火がゆらめいている』の読書感想文ガイド【例文つき】

本作は2026年の課題図書に選ばれていますが、実際読んで書こうと思っても、どこからどう始めて、どう書き進めればいいか悩んでしまう子もいるでしょう。

読書感想文で大事なのは、あらすじを単にまとめるのではなく、本を読んで気づいたこと・感じたことを自由に書くことです。

形式にしばられず自由に書いてよいものですが、ある程度基本のフォーマットをおさえておくと、書き進めやすいでしょう。以下の流れ(起承転結)を意識してみてください。

このような流れを意識して、書いてみましょう。一つずつ丁寧に解説します。

起:なぜこの本を手に取ったか、本を読み始めた段階でどう感じたか

まずは、なぜこの本を手にとったかという理由や、本を読み始めた段階で感じたことを書いておきましょう。そうすることで、まとめの「本を読む前と読んだ後での考えの変化」につなげやすくなります。

【例文の「起」】
わたしがこの本を選んだのは、発達障害の双子の姉を持つ少女が主人公だと知ったからです。わたしの友達にも同じ境遇の子がいるのですが、その子は家のことをあまり語りたがらないので、あまり詳しい部分は知りませんでした。そこで、この本を読めば、少しは理解が深まるのではないかと期待して、読み始めました。

このように、主人公や登場人物に共感するエピソードがあれば、書きやすいでしょう。また、ほかにも導入文を書くうえでヒントとなるトピックを紹介しておきます。

・兄弟・姉妹の関係性に悩んだことはある?
・発達障害の子に対してどんなイメージを抱いている?
・ヤングケアラーという言葉を知ってる?
・18ページで「菜々美ちゃんみたいな子」にルビがふってあるのはなぜだと思う?
・倫ちゃんの誕生日に行かなかった葉澄は、どんな気持ちだったろう?
・19ページで声をかけてきた男の子は、その時点でどんな子だと思った?

承:本を読み進めていくなかで、何を感じたか

次に、本を読み進めていく中で感じたことを書いていきましょう。「起」で書いた内容を踏まえてつなげられるとよいですが、あまり形式にとらわれずに、自分が感じたことを自由に書くことがコツです。

【例文の「承」】
菜々美の採点のバツを小さくすることで、菜々美の気分が安定し、葉澄が安どした場面が印象に残りました。同じ境遇にいる者たちで悩みを共有したことで、大きなヒントをもらえたのです。

わたし自身も部活の人間関係で悩んでいた時、同じ学校の人だと自分の考えが周囲に伝わりそうでなかなか相談できなかったのですが、塾に通っている他校の生徒と話した時に、アドバイスがもらえて楽になったことがありました。

学校の中だけだと狭くて苦しいなかで悩み続けないといけないと考えがちになりますが、学外の友人を持つことで、どこか自分の居場所を客観的に見られて、冷静な気持ちになれることもあると思います。

このように、
共感するエピソードを具体的に抜け出す
・自分と共感する部分、共感した経験を具体的に書く
・なぜそう思ったか、そう感じたかを考察する
といった流れにすると、良い感想文になりやすいです。

こちらもいくつかヒントとなるトピックを紹介します。

・自分が葉澄から相談される立場だったら、どう接するかな?
・きょうだい会は、葉澄にとってどんな存在になっているかな?
・発達障害の子について、天才的な部分があるという偏見を持っていなかった?
・なぜ葉澄は自分の気持ちを後回しにしていたのかな?
・あなたにも自分の気持ちを後回しにしてしまうことはある?
・あなたのなかにも「良心の、火」を感じたことはある?
・障害を持つ子を無価値だと切り捨てる柳沼の言動は、どう思う?
・終盤、恵太を見つけた場面で、あなたならなんと呼びかける?

転:そのほかに何か気づきがあったか

これまでの流れとはやや異なりますが、読んでいくなかで気づいたささいな点について書いてみるのもいいでしょう。意外と独自の着眼点として注目されるかもしれません。

【例文の「転」】
わたしは「つなぎび」のボランティアスタッフのジュジュが、金髪で見た目が派手なギャルという人物像に驚きました。どうしてもマジメそうな人が集まるイメージだったのですが、逆に言うとジュジュのような出で立ちの人がいることで、重く考えすぎずにいるのが大事だと気づかせやすくなるのかもしれません。

このように、主要人物以外の人物に着目してみるのもおもしろいですね。

結:本を読む前と読んだ後でどう変化したか

最後にまとめの文章です。本作を読む前と読んだ後で感じたことの変化を書きましょう。

【例文の「結」の続き】
この本を読むまでは、きょうだい児は障害を持つ人をどうケアするか、という部分だけに苦悩していると思っていました。しかし、きょうだい児自身も、自分自身のあり方に悩む場面が多いのだと知って、驚きました。なかでも自分が障害を持っていたらよかったと嫉妬のような感情を持つことがあるというのは、なかなか衝撃でした。

このように、書いたうえで、できれば自分がどのようなアクションを移すか、といったところまで踏み込めると、さらに良い感想文になりやすいでしょう。

【例文の「結」の続き】
きょうだい児の友人に対して、ただ大変そう、辛そうだと思っていて、わたし自身が一線を引いていた気がします。どこまで踏み込むかはたしかに難しい問題ですが、まず知ることは大事だと思うので、まずは友人に今の状況を聞かせてと呼びかけてみようと思います。

参考にしたい『君の火がゆらめいている』の感想・口コミ評価まとめ

最後に、SNSやレビューサイトに投稿された本書の口コミをいくつか紹介しましょう。読書感想文を書くうえでの何かしらのヒントになるかもしれません。

物語初頭p25、小6葉澄のセリフ「何の病気も障害もないって、ときどき、すごく損な気がする」が、中学卒業までの展開で見事に回収されていく。ここでの「障害」表記もオヤっと引き込ませた。結局みんな、兄弟姉妹のいる子は「きょうだい児」なんじゃないのかと思った。あるいは、一人っ子も? 作者の力量に脱帽。
引用:Amazon

子どものままでいさせてもらえない
「きょうだい児」のつらさを世に訴え
物語の力で現実に働きかける本作は
時代を超えて響く力を持っていると感じました。
引用:Amazon

まとめ:『君の火がゆらめいている』はきょうだい児への理解が深まる小説だった

いかがでしたか? 『君の火がゆらめいている』の特徴を以下にまとめました。

・2026年における読書感想文の課題図書(中学校の部)
・主人公の等身大でリアルな考え方が良い
・きょうだい児について知るきっかけになる

以上です。まだチェックしていない方は、ぜひ読んでみてください!

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