課題図書『平和のうぶごえ』を読んで読書感想文を書きたい高校生、必見! 本書のあらすじをネタバレ要約したうえで、読書感想文を書くコツを例文付きで解説します。読者の口コミレビューもまとめたので、参考にしてみてください。
『平和のうぶごえ』(高等学校の部の課題図書)の内容とは
| 書名 | 平和のうぶごえ 「原爆の子」として生きた80年 |
| 作者 | 早志百合子 |
| 出版社 | 毎日新聞出版 |
| 発売日 | 2025年6月26日 |
| ページ数 | 192ページ |
本作は、広島で被爆した早志百合子さんが、それからの八十年を振り返って今伝えたいことをまとめた一冊です。中学生の頃に書いた作文が評価された著者は、その後どういう人生を歩んでいるのか? 世界に向けた平和のメッセージが詰まっています。
※『平和のうぶごえ』は以下に当てはまる人におすすめ!
・読書感想文を書きたい高校生
・戦争当時の様子を知りたい人
・被爆者がその後どういう人生を歩んでいるか知りたい人
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3分で分かる『平和のうぶごえ』のあらすじ要約【※ネタバレあり※】
著者の早志百合子さんは、九歳の頃に広島で被爆した。第一章は、自宅を焼失し、被爆地を渡り歩いた記憶を綴る。火の海の中走って逃げ続け、死体がそこら中に転がっている悲惨な様子が生々しく書かれている。
ただし、本作は、戦争当時の内容だけの記述に留まらない。第二章以降は、原爆の子として生きたその後の八十年についての記録である。
中学二年生の頃に原爆について書いた著者は、その作文が評価された。著者は、大人になって天職とも言えるバスガイドに就き、その後は子どもを産んだり、健康体操のインストラクターになったりと、明るく強く生きていく。
また、被爆した経験がある子が集まる「原爆の子きょう竹会」は、現在も交流が続いている。被爆した時のこと、そしてそれからのことを書いた手記を募り、その一部を紹介。ただし、当時を思い出すのが辛いなどといった理由で手記が書けないという人もいた。
最後に筆者は本書が世界中で読み継がれていってほしいという想いや、平和への願いを訴えた。
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『平和のうぶごえ』の読書感想文ガイド【例文つき】
本作は2026年の課題図書に選ばれていますが、実際読んで書こうと思っても、どこからどう始めて、どう書き進めればいいか悩んでしまう子もいるでしょう。
読書感想文で大事なのは、あらすじを単にまとめるのではなく、本を読んで気づいたこと・感じたことを自由に書くことです。
形式にしばられず自由に書いてよいものですが、ある程度基本のフォーマットをおさえておくと、書き進めやすいでしょう。以下の流れ(起承転結)を意識してみてください。
・起:なぜこの本を手に取ったか、本を読み始める前でどう感じたか
・承:本を読み進めていくなかで、何を感じたか
・転:そのほかに何か気づきがあったか(ここは無ければとばしてOK)
・結:本を読む前と読んだ後でどう変化したか
このような流れを意識して、書いてみましょう。一つずつ丁寧に解説します。
起:なぜこの本を手に取ったか、本を読み始める前でどう感じたか
まずは、この本を手にとった理由について述べていきましょう。そうすることで、以降の文章につなげやすくなります。
【例文の「起」】
私がこの本を手にとったのは、8月6日にテレビで放送していた原爆のドキュメンタリー番組を見て、もっと知りたいと思ったからです。被爆者の声がいくつか紹介されていましたが、戦後80年以上経つ現在までどういった人生を歩んできたのかが気になり、本作を手にとりました。
このように、きっかけとなる出来事があると書きやすいですね。いくつか導入のヒントとなるトピックを紹介しましょう。
・修学旅行などで原爆ドームに行ったことはある?
・被爆者がどんな生活を今まで送ってきたか想像したことはある?
・国外ではまだ紛争が絶えない現代社会について必要なことは何だろう?
・著者はなぜこの本を書こうと思ったのだろう?
承:本を読み進めていくなかで、何を感じたか
続いて、本を読んでいくなかで感じたことを書き進めていきましょう。
ここで大事なのは、本書のあらすじをただまとめるのではなく、どう感じたかを自分の言葉で自由に書くことです。もちろん被爆者のことを書く際に配慮は必要ですが、逆に言うとそれさえあれば何を書いても間違いはないと思って、率直な自分の想いを綴りましょう。
【例文の「承」】
特に印象に残ったのは、伊藤キミ子さんの手記です。別の写真集では「撮影辞退」としていたのですが、それは子どもへの配慮があったからだと分かりました。逆に今回の手記は、被爆者として認められず、癌で亡くなってしまった兄の無念を晴らしたいという想いからだったと言います。表現するのも、伏せるのも、どちらも根底には家族を守りたいという想いがあったのだと知り、被爆者としての存在のあり方の難しさや表現する上での大事な点について考えさせられました。
書く際のコツとしては、このように一つのエピソードや特定の誰かに注目して、より深掘りしたり、その人の心理を読み解いたりすることです。そうすれば、具体性のある良い感想文を書けるでしょう。
こちらもいくつかトピックを紹介します。
・もし自分が被爆した現場にいたら、どのような行動をしていただろう?
・被爆者に会った時、どのように接したらいいだろう?
・被爆者の方から話を聞けるとなったら、どんな話を知りたいだろう?
・筆者がこの本を書いた理由は何だろう?
転:そのほかに何か気づきがあったか
これまで書いてきた流れとは少し外れるかもしれませんが、何か些細な気づきがあれば、それも盛りこんでみていいでしょう。小さな部分の気づきであっても、それが寧ろ独自の視点での感想という点で評価されるかもしれません。
【例文の「転」】
筆者の早志百合子さんの長男が獣医師になっている話も、印象に残りました。なぜなら私自身、将来は獣医師を目指しているからです。当時、母親である早志さんは、子どもの体調が悪くなると、被爆した自分に原因があるのではと気をもみながら子育てをしていったという話もありましたが、逆に息子の視点で母親からどんなことを感じて、獣医師へなろうと思ったのか、といった部分も知りたいと思いました。
こちらも一つの出来事や書いている部分にクローズアップして、自分の考えを交えながら書けるとよいでしょう。
結:本を読む前と読んだ後でどう変化したか
最後はまとめの文章です。本を読む前と読んだ後での考え方の変化について記しましょう。
【例文の「結」】
私はこの本を読むまでは、被爆者は戦争当時の経験を語ってもらえる人という認識が強く、彼らを勝手に被爆した当時だけを生きている人という風に押し込めていたと感じました。しかし、もちろん彼らにもその後の生活があり、寧ろその方が長いのだという当たり前のことに気づきました。
さらに、本書を読んだうえで、何かしらアクションにつなげられることがあれば、述べましょう。
【例文の「結」の続き】
被爆した経験を持っても、その後に明るく強く生きている姿を見られたのは、一つの救いでもありました。ただそれを単に「良かった」「かわいそうというだけじゃなかった」と済ませるのではなく、そのうえで当たり前の生活ができるためにはやはり平和な世の中が必要だということをずっと忘れずにいるのが大事だと感じます。
参考にしたい『平和のうぶごえ』の感想・口コミ評価まとめ
最後に、SNSやレビューサイトに投稿された本書の口コミをいくつか紹介しましょう。読書感想文を書くうえでの何かしらのヒントになるかもしれません。
原爆投下、その時広島市内にいた早志さん。その後続く人生。傷や病気、差別。苦難のなか明るく前向きに好きなダンスや歌ができる日々を取り戻し、「原爆の子」のメンバーと再会また本を出している。岩波書店ってすごい。文字の力をきちんと信じ発揮している。 pic.twitter.com/gt3DASYwc7
— Yumii🐈 (@ayurikiko) June 16, 2026
平和のうぶごえ /早志百合子 #読了
「原爆の子」として生きた80年
戦後生まれの私は、戦争とは如何なるものかを見たり聞いたりし、戦争反対とは言うけれど、どこか他人事になっているような気がする。
だからこそ体験者の声を伝えていかなければいけない。私達の役割かもしれない。 pic.twitter.com/FRGYP0cWgS— ひろみ (@JiuUsuihi) June 21, 2026
自分の人生を否定され、進む道を反対されても、好きなことをして嫌なことを忘れてきた。不安は一生続くけど、一日一日悔いのないように生きる。強い言葉。
引用:Amazon
遠い昔の歴史の一部になりかけている、壮絶な体験をこのタイミングで読めたことに感謝します。 来年修学旅行で広島に行く娘にも絶対読んでもらいたいです。
引用:『平和のうぶごえ 「原爆の子」として生きた80年』|感想・レビュー・試し読み – 読書メーター
まとめ:『平和のうぶごえ』は戦後八十年の被爆者の暮らしや想いが分かる一冊だった
いかがでしたか? 『平和のうぶごえ』の特徴を以下にまとめました。
・2026年における読書感想文の課題図書(高等学校の部)
・原爆が落ちた当時の様子を詳しく知れる
・被爆者がどういう想いを抱えながら人生を歩んでいるかが分かる
以上です。まだチェックしていない方は、ぜひ読んでみてください!
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