3分で分かる『ぼくのねこポー』のあらすじ&読書感想文を書くコツまとめ

課題図書『ぼくのねこポー』を読んで読書感想文を書こうとしている小学生やその親御さん、必見! 今回はあらすじを要約(ネタバレあり)したうえで、読書感想文を書くコツを例文付きで解説します。ぜひ最後まで読んでみてください。

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『ぼくのねこポー』(小学校低学年の部の課題図書)の内容とは

書名 ぼくのねこポー
作者 岩瀬 成子 (著), 松成 真理子 (イラスト)
出版社 PHP研究所
発売日 2024年3月5日
ページ数 80ページ

『ぼくのねこポー』は、道ばたで拾ったねこを連れ帰った少年の「ぼく」が主人公。「ポー」と名づけるも、転校してきた小学生が飼っていたねこだと薄々感づき、葛藤していく物語です。2025年における小学校低学年の部の課題図書に選ばれています。

※『ぼくのねこポー』は以下に当てはまる人におすすめ!
・読書感想文を書こうとしている小学生
・ねこを飼っている子・飼いたい子
・友だちとぎくしゃくした経験がある子

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『ぼくのねこポー』のあらすじ【※ネタバレなし※】

ぼくは白い家の近くで見つけたねこをつれて帰った。ぼくはお母さんに「このねこ、箱にとじこめられていたの」とうそをついた。そう言えば、お母さんがねこをかわいそうに思ってくれるかもしれないから。

「うちでかおうよ。おねがい」
引用:『ぼくのねこポー』本文より

おかあさんにそう言いながら、ぼくはこのねこがよその家で飼われているねこでなければいいけどと、不安に思っていた。ぼくはねこに「ポー」という名前を付けた

そんななか、クラスに森あつしくんという子が転校してきた。ぼくは森くんとなかよくなったけど、そんな森くんが「ねこがね、いなくなっちゃったんだよ」と言った。ぼくはむねがドキドキして、「しんぱいだね」と言ったものの、どんなねこかはきかなかった……。

どんなねこか、知りたくなかった。
引用:『ぼくのねこポー』本文より

3分で分かる『ぼくのねこポー』の要約【※ネタバレあり※】

前章でネタバレなしのあらすじを紹介しましたが、ここでは本書の内容を要約したものを記載します。ネタバレが大丈夫な人だけ、下記をクリックして中身をチェックしてみてください。(※できるだけ自分の力で作品を全て読みましょう)

ネタバレしていいから要約を確認したい方はこちらをクリック!

ぼくはポーのことがとても気に入っていた。と同時に、森くんからねこの話を聞きたくなかった。ぼくは森くんからねこの名前は「トム」だと聞いた。去年の森くんの誕生日にお父さんからプレゼントされたねこらしい。ぼくの胸の中にいやな気持ちが広がった。

ぼくが放課後クラブでポーの絵を描いているところに、森くんがやってきた。ぼくは森くんにその絵を見せたくなかった。さらに、森くんが「トム」の絵を書くと言うので、それを見るのもいやだった。ぼくは森くんに「むこうへ行けってば」と言ってしまう。

ぼくは、じぶんがすごくいじわるな人間になった気がした。
引用:『ぼくのねこポー』本文より

ぼくは家に帰って、ポーと何度も呼びかけた。すると、涙がツルツルと出てくる。そして小さな声で「トム」と呼んでみた

ぼくは、もしポーがトムなら森くんにすごく会いたがっているはずだと考えた。そして、森くんに会いに行き、うちの家にトムがいるかもしれないと伝えた。

はたして、ポーはトムだった。「トム、よかったね」と、本当は悲しかったけれど、そう伝えた。

ぐるぐる、とトムのなかから声がきこえた。トムがよろこんでいるのがわかった。
引用:『ぼくのねこポー』本文より

『ぼくのねこポー』の主な登場人物まとめ

『ぼくのねこポー』に出てくる主な登場人物(+ねこ)についてまとめました。

ぼく(谷山とおる):本作の主人公。ねこを連れて帰ってきた。
森あつし:転校生。最近、かいねこがいなくなったと言う。
・ぼくのお母さん:ポーを病院に連れて行った。
ポー:ぼくが家に連れてきたねこ。ぼくが「ポー」と名づけた。

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『ぼくのねこポー』の読書感想文ガイド【例文つき】

『ぼくのねこポー』は、2025年における小学校低学年の部の課題図書に選出されています。ただし、いざ読書感想文を書こうとしても、どこからどう書けばいいか迷ってしまう子もいるでしょう。

読書感想文を書くうえで大事なのは、ただあらすじを要約した文章を書くのではなく、読んで感じた内容を自分の言葉で書くことです。また、以下のような流れで書くと、よりまとまった感想文ができあがるでしょう。

・導入:なぜこの本を手に取ったか、読む前にどう感じたかを書く
・中盤:読み進めるうえで感じたことについて書く
・結論:読む前に感じたことと読んだ後に考えたことの変化をまとめる

各項目について、以降の章で詳しく解説していきます。

なぜこの本を手に取ったか、読む前にどう感じたかを書く

いきなり本の感想を書くのではなく、まずなぜこの本を手に取ったかという理由や、読む前に感じたことを書いておくと、スムーズな導入ができます。

・自分の家もねこを飼っているから
・ねこを飼いたいと思っているから

ただ、本作はタイトルと表紙だけだと情報量が限られるので、ざっとしたあらすじを伝えたうえで、本書の内容を想像してみるのもよいです。

本書はねこを世話する愛情が感じられるとともに、友人に本当のことを言うべきか葛藤する友情を巡る話にもなっています。

自分が主人公の立場だったらどう考えるか、主人公はその後どんな行動をとるのか、イメージしてから本書を読んでみるとよいでしょう。

【例文】
わたしがこの本を読みたいと思ったのは、わたしも町でのらねこか分からないねこを見かけて、家に連れて帰ってみたいと感じたことがあるからです。それを行動にうつした主人公のとおるくんは、えらいなと思いました。

しかし、とおるくんは、このねこはもしかしたら転校生の森くんがかっていたねこかもしれないと不安になります。わたしもとおるくんの立場だったら、せっかくたすけたねこが人のもとに帰らないといけないと知ると、かなしい気もちになりそうだと感じました。わたしはとおるくんが、どんな行動をするのか気になって、この本を読み進めました。

友人とぎくしゃくした経験や、大事な存在との別れを振り返ってみる

本書は、動物との温かい交流や、大切な友だちとの友情、大事な存在との別れなどがテーマとなっています。これらのテーマに共感するできごとや経験はありませんか? もしそういった経験が自分の中にあるならば、そのときのことを振り返ってみて、作品の内容と照らし合わせながら書いてみるとよいでしょう。

【例文】
ぼくには年のはなれた兄がいますが、兄は今年の春に野球の強い県外の高校に行くために家を出ていきました。そのとき、大好きな兄と別れなければいけないと知ったぼくのかなしみと、とおるくんのかなしみは少し似ていると感じました。

ぼくは兄に家をはなれていってほしくないという思いで、さびしい気もちになっていました。しかし、兄が大好きな野球をやってこうしえんを目ざしたいという兄の気もちを考えたとき、よろこんで兄を見送りました。とおるくんがポー(トム)の気もちを考えたように、人の気もちを考えてみることがだいじだと思いました。

読む前に感じたことと、読んだ後に考えたことの変化についてまとめる

本書を読む前に感じたことを導入に書くと良いと、先に説明しました。読書感想文の後半ではその点を踏まえて、読む前と後での考えの変化についてまとめてみるとよいでしょう。

【例文】
わたしは今、ねこをかっているので、自分のねこがほかの家に行ってかわれていると知ったらかなしい気もちになるなと思いながら、読み始めました。したがって、本の中ではどちらかというと森くんの立場になって、本を読み進めましたが、しだいにとおるくんが考えている思いも伝わってきました。

さいしょはイライラしている気もちもあったのですが、とおるくんがまいごになっているねこを自分のねこのようにかわいがってくれたことで、トムもすくわれたのだと思います。また自分以外の人からのあいじょうをそそいでもらったのは、トムにとってもいいけいけんになったのかもしれません。

もしわたしが森くんのたちばだったら、トムがとおるくんの家でどんな遊びをしていたか聞きたいし、これをきっかけにとおるくんにいつでも家に来てトムに会ってほしいと伝えると思います。

とちゅうで友情がこわれるのではないかとハラハラしましたが、さいごにはきっと二人の友情は深まったのではないでしょうか。

参考にしたい『ぼくのねこポー』の感想・口コミ評価まとめ

続いて読者がSNSやレビューサイトに投稿した感想や口コミをいくつか紹介しましょう。読書感想文を書くうえで何かしらの参考になるかもしれません。

児童文学で初めて泣きそうになった。短い文章にぼくの葛藤とか喜びとか思いやりとかが痛いほど伝わってきた。ぼくはポーといたいけど、ポーはもとの飼い主に会いたいって気持ちをなんで考えてあげなかったんだろうって、1.2年生の子が人の気持ちを考えて行動したことが尊いと感じた。
引用:Amazon

最終的に、主人公は自分のためではなく、猫のポー(と、転校生)のための決断をします。そこがこの物語で感じる、子どもの成長です
引用:Amazon

まとめ:『ぼくのねこポー』は子どもの心の葛藤や友情の大切さを学べる物語だった

いかがでしたか?『ぼくのねこポー』の特徴を以下にまとめました。

・2025年における読書感想文の課題図書(小学校低学年の部)
・主人公の心の成長が感じられる
・友情の大切さや大事な存在との別れがテーマ

以上です。まだチェックしていない方は、ぜひ読んでみてください!

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