課題図書『ぼくの色、見つけた!』を読んで読書感想文を書こうとしている小学生、必見! 本作のあらすじを要約(ネタバレあり)したうえで、読書感想文の書き方を例文付きで解説します。ぜひ、最後まで読んでみてください。
『ぼくの色、見つけた!』(小学校高学年の部の課題図書)の内容とは
| 書名 | ぼくの色、見つけた! |
| 作者 | 志津栄子 (作), 末山りん (絵) |
| 出版社 | 講談社 |
| 発売日 | 2024年5月23日 |
| ページ数 | 224ページ |
『ぼくの色、見つけた!』は、色覚障がいを持った男子小学生が主人公。友達に自分の弱みを打ち明けたり、家族と向き合ったり、自分の特殊能力を見つけたりするなかで、成長していく物語です。2025年における、小学校高学年の部の課題図書に選ばれています。
※『ぼくの色、見つけた!』は以下に当てはまる人におすすめ!
・読書感想文を書こうとしている小学生
・色覚障がいについて詳しく知りたい人
・勇気を持って行動し、前向きな気持ちになりたい人
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『ぼくの色、見つけた!』のあらすじ【※ネタバレなし※】
ぼくは赤いトマトを見分けられなかったり、肉がちゃんと焼けているか分からなかったりする。二年生の夏に病院に行くと、色覚障がいがあると診断された。
母さんはぼくがかわいそうでたまらない様子だったけど、ぼくは平気だと伝えたかった。だけど、うまく伝えられなかった。
そして、二年生の二学期のこと。ぼくは色鉛筆の色が分からず、似顔絵の口を茶色でぬってしまった。すると、その絵を見た足立友行がこう言って笑ったのだ。
「あれ、あれれ。おまえ、チョコレートを食べたのかぁ」
引用:『ぼくの色、見つけた!』本文(31ページ)より
ぼくはバカにされたと傷つき、先生も「個性の一つ」と言ってぼくを守ってくれないように思えた。
それから、三年。ぼくは五年生になった。個性的なクラスの面々のなかには、足立友行もいた。ぼくはずっと自分が色覚障がいを持っていると周りに言えないまま、学校生活を送っていたが……。
3分で分かる『ぼくの色、見つけた!』の要約【※ネタバレあり※】
前章でネタバレなしのあらすじを紹介しましたが、ここでは本書の内容を要約したものを記載します。ネタバレが大丈夫な人だけ、下記をクリックして中身をチェックしてみてください。(※できるだけ自分の力で作品を全て読みましょう)
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五年生の担任の平林先生は色覚チョークを使って授業をしてくれる。ある日、先生はクラスのみんなに、父が色覚障がいであること、自分自身が手のひらに汗をかきやすい病気だということも告白した。生徒たちはやさしい反応を見せ、先生もこう続けた。
「教室で弱みを見せていいっていうのがぼくの理想なんです。こまっていることがあったら、話してくれるとうれしいです。みんなの前で言えなかったら、こっそりでいいです。ぼくは全力で考えますから」
引用:『ぼくの色、見つけた!』本文(74ページ)より
ぼくが初めて色覚障がいのことを打ち明けた友達は友行だった。友行は、当時の自分の発言を全く覚えていなかった。あっさりと謝られ、もっと早く言い出せばよかったと思った。ぼくは心が軽くなった。
それからしばらくして、教室で飼っているカマキリの赤ちゃんが生まれた。脱皮したら保護色になってほとんどの生徒が見分けられないなか、ぼくだけがカマキリを何匹も見つけられた。
どうやら普段から深く観察するクセが生まれ、鉛筆で丁寧に絵を描いていたことも含め、ぼくだけの特技になったようだ。平林先生からそれは「特殊能力」だといわれ、うれしい気持ちになった。
世界はこんなにも美しかったのに、今までのぼくが知らずにいただけだ。見ようとさえしなかったんだ。目の前に広がる、やさしくてやわらかな世界。ぼくが目を開けばいつでも見ることができたはずなのに……。
本当にあるのかもしれない。神さまがプレゼントしてくれた、ぼくだけの色が。
引用:『ぼくの色、見つけた!』本文165、166ページ)より
それからぼくは絵を描くのに夢中になった。ぼくが絵を完成させるのを、父さんも母さんも応援してくれた。また、家族それぞれも自分らしさを取り戻していき、幸せな気持ちになっていった。
『ぼくの色、見つけた!』の主な登場人物まとめ
『ぼくの色、見つけた!』の主な登場人物について、まとめました。
【信太朗の家族や身内】
・井上信太朗:本作の主人公。色覚障がいを持っていて、そのことを周囲になかなか言い出せずにいる
・雅美:信太朗の母。もともと油絵を描いていて、現在は画材店勤務。絵本『ララをさがしに』を書いた
・茂明:信太朗の父。工場「吉永電機」に勤務し、遊園地で副業している
・和美おばちゃん:雅美の姉。シベリアンハスキーのサブを飼っている
・じいちゃん:薬草を育てていて詳しい薬草博士
・ばあちゃん:信太朗ひとすじの雅美を少し心配している
【信太朗が通う学校関係者】
・足立友行:やんちゃキャラの生徒。信太朗にも積極的に話しかけてきた
・平林先生:5年生の担任、25歳
・奥田直樹:スポーツ刈りの野球大好き少年
・永谷さつき:メガネをかけた生徒。算数が苦手
・上山浩美:スポーツが得意だが、一輪車が苦手な生徒
・野村郁人:弟思いのやさしい生徒
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『ぼくの色、見つけた!』の読書感想文ガイド【例文つき】
『ぼくの色、見つけた!』は小学校高学年の課題図書に選出されていますが、いざ読書感想文を書こうとすると、どこから書きだせばいいか迷ってしまう人もいるでしょう。
第一に、抑えておきたいポイントは、読書感想文であらすじを要約しただけの文章を書かないこと。それよりも本を読んでどう考えたかを主張するようにしましょう。また、以下のような構成で書くと、まとまった感想文になりやすいです。
・導入:なぜこの本を手に取ったかについて書いて書く
・中盤以降:読み進めていくなかで感じたことを書く
・結論:本を読む前と読んだ後での考え方の違いをまとめる
なぜこの本を手に取ったかについて書く
まず、冒頭でなぜこの本を手に取ったかについて書いておくと、中盤以降の流れを書きやすくなります。いくつか導入の例を出してみましょう。
・色覚障がいについて知りたかったから
→(例文)色覚障がいは色の違いが分からないから、日常生活でなんとなく苦労しているくらいの認識だった
→(中盤以降)色覚障がいの苦労も分かったが、それ以上に繊細なところまで意識する分、逆に優れた感覚が生まれるとも知った。特に信太朗が絵を描く工程において~~
・絵を描くのが好きだから
→(例文)ある番組で芸能人が白には200色あると言っていた、本書を読めば色についての興味が増すと思った
→(中盤以降)終盤で信太朗が母と一緒に画材屋に行く場面が出てくる。そこでいろんな色が紹介されていくが~~
また、もうちょっと読み始めたうえで、
・主人公にとっての「ララ」とは何かを知りたかった
→(例文)冒頭で母が書いた絵本が登場する。自分の生きがいとなるものを「ララ」と表現しているようだが、主人公・信太朗にとっての「ララ」は何だろうか。本書を読んでいく中で見つかるんじゃないかと思った。
→(中盤以降)信太朗にとっての「ララ」とは~~だった。また、自分に置き換えてみると、自分にとっての「ララ」は~~なので、~~な部分が信太朗と共通すると思った
などとしてもいいでしょう。重要なのは、物語を読む前もしくは少し読み始めた段階で、先に思いついたイメージや考えたことを箇条書きにして残しておくことです。すると、読み終わった後に、読む前との考え方・捉え方の違い・変化をまとめやすくなります。
主人公の心情の変化を読み解く
本書の主人公である信太朗は、自分が色覚障がいだと知って、案外平気でしたが、それを母に言い出せずにいました。また、学校生活のなかでもなかなか周囲に打ち明けられず、苦悩している場面が描かれています。
信太朗が打ち明けられなかったのはなぜでしょうか。一度、その理由を自分なりに考えてみるとよいでしょう。
また、物語を読み進めるうえで、信太朗は友行に色覚障がいのことを打ち解け、ラストでは母とも向き合って話す場面が出てきます。そうなるに至った背景や心情の変化を丁寧に読みとってみてください。
ここで重要なのは、自分でも共感できる心情や似たような状況があれば、それを具体的に書き、照らし合わせていくことです。たとえば、みなさんにも一つは自分の弱みをなかなか打ち明けられなかった経験があるのではないでしょうか。親と向き合うところから逃げてしまっていた時があったのではないでしょうか。
そのことを思い出し、登場人物の心情と比較してみて、自分はその時どう思ったか、どうすべきだったかを率直に書いてみるとよいでしょう。
読む前と読んだ後の考え方の変化を書く
まとめとして、読む前と読んだ後の考え方の変化をまとめてみましょう。導入で書いたことをふまえて書けば、全体としてまとまった文章になります。
また、最後に何かしらのアクションにつなげてみるのもよいです。例えば、以下。
・打ち明けきれてない弱みを夏休み明けに友だちに話してみたい
・ゴッホの絵をもっとすみずみまで見てみたい
・自分でも色の違いを意識しながら絵を描いてみたい
など。何を書いても不正解というのはないので、ぜひ自由に発想を広げて書いてみてください!
参考にしたい『ぼくの色、見つけた!』の感想・口コミ評価まとめ
続いて、読者がSNSやレビューサイトに投稿した感想や口コミをいくつか紹介します。読書感想文を書くうえでの何かしらの参考になるかもしれません。
ぼくの色、見つけた!/志津栄子
他の人と見えている世界が違うとわかったとき、信太郎と同じように行動にするのを怖がってしまうだろう。
自分の弱さをさらけ出すのは誰だって怖い。
相手がどう思うのかと考えるだけで踏み出せないと思う。弱さを個性なんだと考えを変えるきっかけをくれると思う。 pic.twitter.com/pSPFIUMfvP
— ダンデ (@dandelion0922) May 22, 2025
今年の高学年の課題図書の中では断トツです! 章ごとのエピソードがイキイキとしているので、子どもも飽きずに読んでくれました。また、それぞれのエピソードが子どもが考えるきっかけをくれるので、読書感想文書きやすいです!そして感想文関係なくとも、いい物語で、子どもに読ませたいお話でした!
引用:Amazon
#読了 『ぼくの色、見つけた!』
今年の課題図書。色覚障がいを持つ信太朗が、障がいを自分の個性として受け入れていく話。
印象的だったのは、先生や友達、両親といった信太朗の周囲の人も悩みや不安を抱えているという描写。
自分だけじゃないと分かってから信太朗の中で何かが変わった気がした。 pic.twitter.com/TJslP5ZGFM— ただの本好き (@book_travele) June 8, 2025
25読了本10
ぼくの色、見つけた! #志津栄子 著
色覚異常という障害は軽く見られがちだけれど、色をうまく見分けられないというのは学校生活においてとてもストレスになるのだということを学ばせてもらった。
障害はハンデではあるけれど哀れまれるものではない事を認識しなければならないと思った。 pic.twitter.com/SfQBaUrGvj— nori読書アカ (@nobidoku) January 24, 2025
まとめ:『ぼくの色、見つけた!』は色覚障がいの主人公が成長していく物語だった
いかがでしたか?『ぼくの色、見つけた!』の特徴を以下にまとめました。
・2025年における読書感想文の課題図書(小学校高学年の部)
・色覚障がいについての理解が深まる
・主人公の行動に勇気をもらえる
以上です。まだチェックしていない方は、ぜひ読んでみてください!
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